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2010年03月22日

お城は花盛り

 春爛漫とまでは行きませんが、高知城のある「高知公園」は桜満開で物凄い人出です。NHKで「竜馬伝」が放映され、地元では「出会い博」も開催されている関係もあって、特に県外からのお客さんが目立ちます。松の間に見えるお城は「大高坂城(おおたかさかじょう)」の名で小惑星に登録された「国宝、高知城」です。最後の殿様は山内容堂(やまうちようどう)公で、その頃城下に居た坂本竜馬(さかもとりょうま)は下級武士だった関係で、お城には出入りしなかったものと思います。名曲「荒城の月」のモデルとなったお城はいくつか有りますが、高知城もその一つではないか、と考えたのは作詞者の土井晩翠(どいばんすい)の親戚が高知市に有って、彼は度々このお城を訪ねたことがある、と思うからです。


高知城(大高坂城)

 夜は桜の下に無数のぼんぼりが灯されて、夜更けまで宴会を楽しむ人の姿が見られます。この紅いぼんぼりを見たとき幼なかったころの思い出が蘇りました。母に連れられて夜桜を見に来た記憶です。遠い記憶に残っているのは暗い夜空に浮かぶ紅いぼんぼりと、暗い夜道を手を引かれて帰った怖かった思い出です。一寸先も見えぬ闇のなか、監獄の白い高い塀の下を通るとき、傍らの草むらの溝で鳴いていたキリギスの高い泣き声が今での耳の底で泣き続けています。
 私が初めて星と出会った思い出は、それから5年後の小学校3年生の時でした。紅いぼんぼりと同じように、赤鬼山の上に輝く「オリオン星座」が凄絶なまでに眼底に焼き付いています。


高知公園のぼんぼり