ホームページへジャンプ

| 星日記へ戻る |

2000年9月の日記

● 9月27日
 朝夕はめっきり涼しくなり、天文台でも周辺の草では盛んに秋の虫達が集いています。しばらく惑星の見えない淋しい天界が続いていましたが、今は夜半になれば東天の低い森に土星と木星が姿を現し、すばるの光るおうし座をバックにして豪華な眺めです。天文台のドームを入れて静止で写真を撮ってみました。午前4時頃からしし座が昇って来る東天を12cm双眼で30分ほど捜索しました。1940年に岡林・本田彗星が発見されたのは丁度今頃のしし座でした。そんなことを考えながらボーッと神秘的な黄道光の輝く東天を空が白むまで見つめていました。
[芸西天文台・スバル・木星・土星の写真]
芸西天文台とすばる・木星・土星

● 9月24日
 そろそろ好天の観測シーズンを迎えようとする今月、1年に1回の”四国星まつり”が徳島県那賀川町の科学館であり、私は24日に出席してお話をしました。演題は『すばる望遠鏡のそばに立ちて』。当日は四国天文協会の会員を中心とする熱心な人々にマウナケアのスライドを見ながらすばる望遠鏡のことや1965年のイケヤ・セキ彗星発見の様子について語りました。実は35年前の今日、イケヤ・セキ彗星発見の5日後、東京で池谷さんと初会見を行っていたのでした。宇宙の彼方からやってきた彗星の同時会見によって2人の友情が結ばれ、それからの永いお付き合いのチャンスを作ったのでした。池谷さんはその後、光学系の名製作者として成長され、一方私は依然風来坊的にホウキ星を探しつづけています。
[講演会の写真]
マウナケア山頂の石を見せながら話す


[火山石の写真]
すばる天文台の周辺に転がっている火山石

● 9月11日
 9月に入りましたが日中はまだまだ夏です。しかし夜空の星は秋の星座から明け方には冬の星が昇ってきます。8月中旬にハワイ島のヒロ市のホテルのベランダから見たシリウスが、今ははや東南の山の上に高々と見えるようになりました。そして2つの惑星の入ったおうし座は夜明けにはもう天頂近くにまで昇ってきます。
 9月22日には五藤光学が来て60cm反射鏡を2日間にわたってオーバーホールします。それから後はいよいよ秋本番に向かって突入するのです。

昇るおおいぬ座


おうし座
左の最も明るい星が木星で、
その右下にある次に明るい星が土星

● 9月10日
 南の海には台風が発生し不気味な動きをしています。しかし高知県ではまだ秋は遠く屋上から眺める東の空は夏本番の入道雲です。7日は天気予報では雨でしたが終日カンカン照りの暑い日が続きました。しかし澄み切った夏空を見ていると空は高くやはり秋が近いことを思わせます。
 彗星の発見劇が多く行われてきたのもこの秋です!そして9月19日は太陽をかすめる彗星「イケヤ・セキ彗星」発見の記念日。そろそろ太いクロツ組が太陽を狙っているかもしれませんね。
[自宅屋上からの眺め]

● 9月9日
 前にこのホームページで川添晃さんの撮ったオーロラを紹介しましたが、その川添さんがフィンランドのシルッカ(北緯68°)で撮ったオーロラの写真展を高知市の中種のわんぱくこりすのアトリエで展覧会を開いています。私は9月10日(日曜日)に訪ねましたが、写真マニアが三々五々とやって来て、オーロラの写し方の談義に花が咲いていました。
 この催しは今月の17日(日曜日)まで続けられるそうです。
[オーロラ写真展の様子]



Copyright (C) 2000 Tsutomu Seki. (関勉)