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2003年10月の日記

● 10月30日 【空にトリトン、部屋にもトリトン】
 勢いをぶり返したかと思われたトリトン周期彗星であるが、永い旅の疲れからかこの29日には再び貧弱な姿となった。
 しかし部屋の猫(仙台市のMさんの飼い猫のトリトン)の方はそんなことは知らぬ振りして毎日元気な生活を続けているとか。Mさんは星の好きなOAA彗星課の会員であるが、惑星の衛星の名をとって猫に名づけたが、今回以外にもTritton彗星の登場となった。
 星図に経路を描いているが、明るくならないのが残念。

猫のトリトンと空のトリトン(左隅の写真)
● 10月14日
 上町1丁目の竜馬郵便局で天体写真展が始まりました。竜馬にちなんで”竜馬の星”小惑星(2835)や『ヘール・ボップ彗星と竜馬の銅像』なども展示してあります。1986年にニューカレドニアで撮った『南十字とハレー彗星』の写真も出したかったのですが、ネガがすぐ見つかりませんでした。そのわずか1年後にマゼラン雲の中に新星が出現し、日本でニュートリノが小柴さんによってキャッチされたのですね。バリ島で見た天頂のシリウスとカノープスも忘れられません。
 竜馬郵便局には伝統的に局長以下職員は全員女性でしたが、今は星の好きな三原さんが一人男性で入っておられます。私の家から歩いて1分です。

竜馬郵便局(左隅には竜馬の像が建っている)


展示の様子

● 10月13日
 火星は去りつつありますが天文台は人気が衰えず毎回大入り満員の状況です。この夏場は夜光る星座をデザインしたTシャツを着て案内をしています。ドームの空には秋の星座がきらめき、暗いドームの中でも胸側には夏の星座が、背中には冬の星座が光っておりお客さんの目を楽しませているのです。この珍しいTシャツは私の友人が10年ほど昔、アメリカのマーケットで見つけて買ってきてくれたものです。

芸西天文台の観望の様子


星座のTシャツ

● 10月7日
 10月14日から竜馬郵便局で秋の天体写真展を開くことになって、あまり慣れない星野写真を撮り続けています。最近ブロニカECという6X6判のカメラを中古で入手。その魅力はニッコール75mmレンズとバルブが機械式になっていることです。作品はアンドロメダ座のM31とさんかく座のM33で、ピントは非常にシャープです。ただし、カメラはずっしりと重く、1個の煉瓦を持ちまわっている感じで、吊革が肩に食い込んで痛いです。秋が深くなったら石鎚スカイラインを走ってこの名機で山岳を写してみましょう。
 ところで、1978年のトリトン彗星が再発見されましたね。1978年は芸西の小舎(個人の観測所)ができたばかりで、この彗星は40cm反射望遠鏡で何日か追跡しています。いま古いフィルムを探しているところです。明暁晴れたら25年間行方不明になっていたこのホウキ星を写してお目にかけましょう。9月下旬にε210でこの付近を写していましたが、外れていたようです。

クリックすると大きな画像が見られます

M31(右上)とM33(左下)
2003年10月2日撮影
ニッコール F2.8  70mm
TX400フィルムで20分間露出



Copyright (C) 2003 Tsutomu Seki. (関勉)