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● 10月31日 月が大きくなりました。午前3時から5時までの間、目下接近中のペライン・ムルコス彗星の光跡を追って2時間21cm鏡で写真撮影しました。34年間の放浪の旅で位置はセンターからかなりずれているはずです。今回は最も検出の確率の高いセンターから±5日をカバーしました。 しかし....。なんという手落ち!慣れない望遠鏡ゆえ、鏡のふたをしたままフィルム1本(10枚撮)を写し終えたのです。気が付いたのは最後の1枚をウィルタネン彗星に向けて露出中のことで、その時は99%作業が終わり東に薄明が来たときでした。10年に1度の失敗!?こんな時に限って問題の18D/Perrine-Mrkosは発見されるものですが、不運は何時も付きもの。不運の積み重ねあっての発見とあきらめました。 さて、天界はどうでしょうか。ペライン・ムルコスはどっかで見つかった? 60cm反射望遠鏡は精密な観測ができなくなっています。赤緯のクランプをゆるめて筒にぶらさがり体重で重い鏡筒を北に動かします。観測会の時はこうやってサーカスです。ただし、覗くのは20cm屈折のみです。 |
望遠鏡にぶら下がる筆者 |
● 10月7日 ついにちゃがまる時がやってきました。 9月29日から3日間五藤光学が来て60cmの修理を試みましたが、コンソールの電子回路のスパークらしく、重要な部品を外して工場に持って帰りました。しかし製造年代が25年余り昔で、丁度今の高級カメラが10年位を経ると修理が不可能となる様に、直らない可能性が高く、根本的に作りかえない限り60cmによる精密観測は不可能となります。時代遅れの60cmを改造する1つのチャンスですが、その様な余裕もなく「372」は今後しばらく消えることになります。 天文台公開は11月8日までお休みです。しかし20余年間良くがんばったね!と60cmを誉めてやりたい気分です。 老化した 器械にすだく 秋の虫 |
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