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2010年11月23日

お龍姉妹の銅像

 芸西天文台の膝元「琴ヶ浜」には、竜馬の妻だった「おりょう」とその妹「君枝」の銅像が立っています。
 琴ヶ浜には竜馬の生まれた1835年に植えられた松林があって、嵐のような強い風の吹くとき琴を奏でるような音を立てるというのでその名があります。
 芸西の天文台の出来た頃には、ひなびた何も無い素朴な美しい海岸でしたが、いまは野外劇場や海水プールのような施設が出来て都会的となってしまいました。天文台で朝の観測が終わって浜に出て、長い渚を独り散策した日が懐かしく思い出されます。
 
♪あした浜辺をさまよえば
    むかしの人ぞしのばれる、、、、、。

 NHKの大河ドラマ「竜馬伝」も終わりとなりましたが、芸西村にも関連する人が居たわけです。つまりお龍の妹「君枝」の旦那は芸西村の出身で、土佐勤皇党の武士でもありました。お龍姉妹の銅像が天にむかって手を挙げているのは、言うまでもなく空を飛んでいる竜馬(小惑星2835)に向かって呼応している姿で、桂浜にある竜馬の銅像も、琴ヶ浜のある東の水平線を見ているのです。

[お龍・君枝 姉妹像]
お龍・君枝 姉妹像

2010年11月10日

秋の黄砂

 季節外れの大陸からの黄砂の影響で、天体観測に支障がでています。気象台では11月10日を過ぎてから、西日本での黄砂を発表しましたが、その前の11月9日には、かなり激しい黄砂が確認されました。晴れても星空がなんだかどんよりとして、撮影しても2~3等損をしているようです。
 写真は11月9日の夕刻、自宅の屋上(関観測所[370])と、下の道路上で見た落日の黄砂現象です。


自宅の屋上からの夕空



透明度の悪い夕空

2010年11月05日

暁の空に日本人の新彗星輝く

 発見された直後の「池谷・村上彗星」の画像です。
 朝5時、彗星は東天の低空、おとめ座の中を10等星として南下しています。70cm反射望遠鏡に同架した15cm22xの屈折望遠鏡で覗くと、直径5分ばかりの星雲状で、9.5等星と目測されました。写真ではかすかに尾らしい流れがあります。尾は徐々に発展しつつありますが、光度は落ちていきます。
 世はリニア計画等、プロによる捜索の渦巻く中、「熱心に観測すれば必ず発見のチャンスはある」と豪語してきましたが、先のマックホルツ、それに今回の池谷(いけや)、村上両氏の発見は、それを立派に証明してくれました。
 彗星は軌道傾斜角が8度と小さく、短周期彗星の可能性があります。

[C/2010 V1 (Ikeya-Murakami)の画像]

C/2010 V1 (Ikeya-Murakami)