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2010年12月31日

マウナケアの思い出

 あの日から11年も経ってしまいました。
 芸西天文台の講師3人が、OAAが企画したすばる望遠鏡の見学団に参加して夜のマウナケアに上がりました。8月の夏真っ盛りと言うのに標高4200mの頂上では摂氏1度の寒さ。山の上で30分も頑張ったでしょうか。寒さにやられて天体撮影もほどほどに車の中に逃げ込みました。
 私の行くことをどうして知ったのでしょうか。すぐ下の鬼塚記念館に現地で観測するアメリカの3人の天文学者が訪ねて下さいました。


すばる望遠鏡とドーム

 すばる望遠鏡のあるドームの中も夜の温度に調整されていましたが、とてつもない巨大なビルの中に入った感じで、8m望遠鏡も余りに大きくて実感が湧いてきませんでした。


夏の天の川

 夜になって天文台の上に天の川が輝き出しました。35mmカメラによる固定撮影ですが、さそりやいてが以外と高く輝き、他の星座を見つけるにも緯度の関係でまごつきました。



 山の頂上付近からの西北の眺めです。左の端にすばるのドームが見えます。遠くはハレアカラ火山です。星は絵に描いたほどに大きく輝き、地平線すれすれの星まで、芸西で見る天頂の星くらいの輝きです。大熊座の北斗七星が大きく描かれています。ここで観測したら一晩の中に何かが発見できそうだ、と思いました。

 太古の人々は、平地でいつもこのようなすごい星空を眺めて、それなりに宇宙観を暖めてきたものだ、と初めて気が付きました。ガリレオ以前の天文学の発展です。