« ポン・ウィンネッケ流星群の思い出 | メイン | 冥王星への想い »

病床の窓

 心臓病があって高知市の赤十字病院に入院しました。手術を経て10日くらいで退院する予定です。若いころから病気ひとつせずに天文観測に携わってきましたので、我が生涯の特別な期間になりそうです。
 高知市の中央から、やや北東寄りの6階の病室から、北の山並みが見えます。この低い連山のすぐ向こうが四国山脈になります。


病棟から北を望む

 真北の山(正蓮寺高原)は標高350~400mで、高知県で最も早くゴルフ場のできた山です。思えば1965年9月、かの”イケヤ・セキ彗星”を追っかけ、暁の空に無事な彗星の全景と対面したのも、この山でした。雲と木立にかかった白い曲がった尾、懐かしいですね。
 そう!イケヤ・セキ彗星の発見から、今年の9月で満50周年になるのです。
 遠い美しい夜景を眺めていると、南国市の点々たる町明かりの上の彗星の姿が思い出されます。この彗星の発見は世界中の多くの人との友情のつながりができました。


病床からの夜景

 私は自分の名刺に、この彗星が太陽コロナの中を通過中の写真を印刷してあります。この小さな写真を見るだけで、私が何者であるのか、何よりも分かってくれるのです。
 いまはプロの掃天によって、たくさんの微光の彗星が発見されますが、彗星の発見は何と言っても眼視発見が華ですね。
 ああ夢よもう一度!!

About

2015年07月05日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ポン・ウィンネッケ流星群の思い出」です。

次の投稿は「冥王星への想い」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。