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ドノホーメダルの輝き

 去る8月には再び岩手県の水沢を訪ねました。小惑星「平泉」誕生の記念行事があり、地元の知事も参加してのパネルディスカッションが行われました。
 この時、国立天文台(元、緯度観測所)で"ドノホーメダル"を見せてもらいました。このメダルは今から遠く80年の昔、ここに勤めていた山崎正光氏が彗星を発見した時、アメリカの太平洋天文学会から授与されたもので、いまだメダルの光沢は衰えていませんでした。彗星は、のち"クロムメリン彗星"と改められましたが、山崎氏発見の業績はメダルの輝く限り後世に語り次がれることでしょう。このメダルは次男の山崎明氏が岩手県に寄付されたものですが、私はいまから56年の昔、山崎氏の高知県佐川町の自宅で見たことがあります。実に半世紀以上もたって、再び対面することとなったのでした。
 問題のクロムメリン彗星は、28年の周期彗星ですから、1956年に回帰し、私は山崎さんとの約束通りに1956年に独立発見しました。そしてさらに28年後の1984年にも回帰し、今度は芸西天文台の60cm反射望遠鏡で観測しました。
 クロムメリン彗星は、次は2011年(来年)か、2012年に回帰します。山崎氏の業績は、また話題になることでしょう。


1928年、アメリカ太平洋天文学会から送られた「ドノホーメダル」


[クロムメリン彗星]
クロムメリン彗星

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2010年09月18日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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