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小岩井農牧場天文台を訪ねました

 岩手県を訪れて3日目、昨夜は花巻の温泉に泊まりました。あたりが一面雪景色の露天風呂で、暗い空には星が輝きとても寒そうでしたが、不思議と空気が暖かいのはどうしてでしょう。誰もいない静かな湯に浸かって空を仰ぎ、かつて宮沢賢治もこうして同じ湯に浸かり星を眺め創作の思いを練ったのではないか、と思ったりしました。
 6日の午前中は酒井栄さんの車、菅原寿さんの解説で、義経最後の地と言われる平泉の名所を見物し、午後は花巻の賢治の記念館を見学しました。
 その後立ち寄った雫石町の小岩井農牧場では昔OAAの会員で、コメットブレテンも読んでいたと言う狐崎幸一さんらとお会いし、天文の施設も見学しました。長さが10mを越えるようなヘベリウス式の空気望遠鏡や、珍しくNikonの20cm屈折赤道義の完璧な姿に感動しました。日本でこれが健在なのは5基くらいでしょうか。見渡す限り白に染まった牧場、その遥か彼方に真っ白に輝く雄大な岩手山。そして伝統あるニコンの望遠鏡。それはこの岩手県のシンボルであり、どっしりとして、日本のよきものを見たような良い気分でした。
 元は講演の旅でしたが、地元の人たちの暖かい友情と美しく雄大な雪景色が、強い印象として、いつまでも心に残りました。

小岩井農牧場天文台の20cm望遠鏡の下で

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2006年03月06日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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