« 木村記念館を見学しました | メイン | 田中館愛橘博士が小惑星に命名されました »

水沢の天文ファンと交流しました

 奥州市水沢区での天文公演を終え、岩手県の多くの天文愛好家と懇親の機会を得ました。会を開催するにあたって地元の酒井栄氏や、元国立天文台の大江昌嗣先生に大変なお世話になりました。会場には学生よりも、一般の人々約250人が集まり、会の終わったあとに色々な熱心な天文のファンと交流することができました。
 池谷・関彗星の発見のことも語りましたが、特筆したいのは41年前にハバナ市の「ホセ・M・カレヨ」さんによって作曲された"Ikeya-Seki"の曲が、この会場で初めて演奏されたことです。パソコンによっておたまじゃくしを拾って演奏するという、極めてユニークなものでしたが、原曲のピアノの音が高らかとこの会場に響き渡り、太陽に大接近したあのときの彗星の面影を彷彿とさせました。そして講演する私の頭にも、彗星を語る思いもよらない発想が浮かび熱弁することができました。
 岩手県に滞在した3日間で人と交わした名刺はざっと30枚で、多くの人と会えて見聞を広めることができたのは大きな収穫でした。
 78年前、山崎正光技官が彗星を発見したのはこの水沢で、その資料は少ないですが、熱心な地元の方が保存していた文献に意外なものがありました。
 天文台構内で78年前山崎技官が捜索していたらしい場所に立つと一面の銀世界で、今は遠くなったが、遥かに霞む岩手山がその事実をしっかりと物語っているようでした。
 この夜の懇親会である古い地元の天文家が、山崎さんを語る意外な珍しいものを持ち出してきました。
 では、今日はこの辺で。明日は花巻の宿です。

地元の星の会の人々と懇親会
3月3日撮影


国立天文台の先生方を中心とする水沢区の人々と懇親会
3月4日撮影

About

2006年03月04日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「木村記念館を見学しました」です。

次の投稿は「田中館愛橘博士が小惑星に命名されました」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。