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 七夕の日です。毎年

 七夕の日です。毎年この時期には梅雨が完全に明けていませんので星の見られる晩は極めて少ないのですが、今年のこの日は薄い雲に覆われていたものの、夕方には天頂に織女星が見えました。思えば幼い頃家の中庭に毎年七夕様がやって来ると、母が2本の竹を立てて無数の短冊を吊るして賑やかなお祭りをしていました。いつも夜空は晴れて、夜風に短冊たちがさらさらと音を立ててそよぎ、まるで夜空を流れる天の川のせせらぎの音を思わすような風情でした。夜が更けてくると夜風が涼しく秋の到来を思わすような気分でした。それもそなはず、昔は旧暦の七夕様を祭っていたからです。庭の涼み台に腰を降ろし、湯上がりのほてる体をうちわであおりながら、星の輝く下、お年よりの昔話を聞いたのも今では懐かしい思い出です。中でも北の山で狐火が走る話は鬼気迫るものがありましたが、寺田寅彦の随筆の中にもこれに似た話が寅彦自身の目撃談としてでてきます。

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2005年07月07日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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