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60cm最後の観測は小島彗星となりました

 下元さんが、ファーストライトに対し、最後の観測のことを「ラストライト」という表現をしていましたが、正に60cm反射望遠鏡の最後の観測は、今明け方の空に輝いている小島周期彗星(70P/Kojima)になりました。
 芸西の天文台は1981年にスタートしてから一体何千枚の写真を撮影したのか?とにかくその最後のコマが小島彗星となり、その映像をここにお眼にかける次第です。
 1971年の小島彗星の発見には些か面白いエピソードがあり、それは近日このホームページの「ノンフイクション劇場」にて発表しますが、この発見が、今日まで続いている「彗星会議」の記念すべき第一回の発火点となったことは案外知られていないようです。長谷川一郎氏が編集発行していた「山本速報」の第1733号に、彗星会議第一回の発起人として(関 勉、小島信久、長谷川一郎)の名があります。
 さて永い間行方不明になっているネウイミン第2彗星(25D/Neujmin 2)と小島彗星との関連も面白いですね。全く別物と判定された今も、ネウイミン第2彗星が、小島彗星に化けてしまった、と思いたくなるほどに、この両者は軌道が似ていました。
 小島さんとは、また最近連絡がつき、25cm+CCDの画像が送られてきます。"夢よもう一度"というか、再び新発見への意欲を燃やしておられるようです。
 芸西の60cm反射望遠鏡は2月13日からこれを作った五藤光学が入り撤去作業が進められています。ガランとした天文台の空には相変わらぬ美しい星空が輝き続けることでしょう。去り行く60cm反射望遠鏡への思いを語ったNHKのラジオ深夜便は3月10日に再放送されることになりました。

70P/Kojima(小島周期彗星)
2008年2月11日 1時41分から20分間露出(J.S.T)
60cm F3.5反射 Fuji Acros 100フィルム

これが60cm反射望遠鏡の最後の写真となりました

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 芸西天文台通信2002年11月7日

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2008年02月11日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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