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そこにマウナケアの天の川が....

 台風一過、なんと言う素晴らしい晴天でしょうか。窓に映る青空は深淵を思わすような、深い蒼です。
 芸西の星も今夜は生きていました。天の川全体の光が天地を圧倒して私達が本当に銀河宇宙の中に位置していると思うくらい、立体感をもって迫りました。10年前に見たあのマウナケア山頂の物凄い天の川を連想しました。
 C/2006 VZ13 (LINEAR)は最初小惑星として登録された天体ですが、いまや彗星としての本領を発揮しました。夕空の北空を急速に南下する姿を芸西の60cm反射望遠鏡が捉えました。8cmのファインダーでは明るく7.5等星で、コマは7分角と見ました。ここしばらく夕空で楽しめるでしょう。
 夜半を過ぎてから東天の捜索に移りました。今夜久々に15cmの双眼鏡にナビを設定しました。三角座のM33が驚くほどに大きく明るく見え、全体の光は優に6等星を超えていると思いました。
 朝方になって、懐かしいスバルやヒアデスの散開星団が見えてきました。1964年の今頃浜松の池谷(いけや)さんが、このヒアデスの中に7等星の彗星を発見したことを思い出しました。結構低い位置です。
 夕方の20時から天文台に来て、なにやかや結構忙しい一日でした。4時前、明けの薄明を背負う様に西に向かって走り帰宅しました。捜索を行って美しい星をコメットシーカーで眺めた日は爽快な気分です。これぞ彗星の捜索者のみの知る、世界でしょう。


C/2006 VZ13 (LINEAR)
2007年7月15日 21時01分(J.S.T)から10分露出
60cm反射望遠鏡 TMY400フィルム

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2007年07月15日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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