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芸西天文台通信<2013年10月15日号>


エンケ彗星(2P/Encke)の核の変化

 再びエンケ彗星の写真です。
 イメージにすっかり変化が起こりました。以前の写真(10月2日)ではコマの外に隣接するように、鋭い恒星状で17等級の核が見えていましたが、これが崩れて明るいコマとなりました。位置測定も行ないましたが、コマの中心は、従来の恒星状の核と一致しているはずです。こうして近日点の通過までコマは肥大し、明るくなっていきますが、近日点を通過して日心距離が大きくなると再びコマの中に鋭い核が形造られるはずです。そして遠日点付近では、恒星状の天体として核だけが輝くことでしょう。
 10月の中旬から、すでに眼視的となって輝いていますから観測して下さい。位置予報はこのホームページに紹介されている「彗星年表 2013」の中にあります。
 なおこの彗星は1960年代にアメリカのE.ローマー女史が、また最近では日本の佐藤英貴(さとう ひでたか)さん等が遠日点の近くでの観測に成功しています。


2P/Encke
2013年10月14日 3時22分(J.S.T)から393秒露出
70cm F7反射 + Nikon D700, ISO-1250

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