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     Comet C/2025 R2 (SWAN)
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佐藤裕久
投稿日時: 2025-9-16 19:54
モデレータ
登録日: 2005-6-12
居住地: 日本
投稿: 2661
オンライン
Comet C/2025 R2 (SWAN)

9月10日、Vladimir Bezugly(Dnipro, ウクライナ)の中央局への通報によると、9月5日から9日に
かけてSolar and Heliospheric Observatory (SOHO: 太陽・太陽圏観測機)衛星に積載されている
Solar Wind Anisotropies (SWAN: 太陽風異方性検出装置)カメラの水素ライマンα画像データか
ら彗星の可能性のある移動天体を検出した。
Bezuglyは対象天体の概算位置を提供し、追加観測を得るためcomets-mlディスカッショングループ
を含むオンラインで共有された。
Bezuglyの光度推定値は、過去の彗星におけるSWAN画像と光学の光度との相関関係に基づき推測され
た光学の明るさに基づくものである。
Bezuglyは、M. Masek (チェコ科学アカデミー物理学研究所)に連絡を取り、地上から画像を得ること
が可能かどうかを尋ねた。Masekは、9月12.0日UT、チリ Cerro ParanalにあるCherenkov望遠鏡array
において、135-mm f/2 lensでCCD画像を得た。これには、V等級7.4等、3'7のコマ、長い尾の彗星が
見えた、その位置はBezuglyの観測位置に近かった。 Masekはさらに、11枚の60-秒露出のスタック
した画像では、p.a. 114°に2.8°の尾が見えたたと付記した。
R. D. Matson (Irvine, カリフォルニア州)はその後、彗星メーリングリストのディスカッション
フォーラムにおいて、SWAN画像から同定されたこの彗星の画像について、自身が測定したおおよそ
の位置を報告した。
その後、この彗星は小惑星センターのPCCP webpageに掲載された。
佐藤英貴氏(東京都文京区, 9月12.4日UT、20-秒CCD露出14枚のスタック, 0.51-m f/6.8 アストロ
グラフ, Siding Spring, NSW,オーストラリア, 遠隔操作:強く集光した2'.1のコマが見え、p.a. 115°
に向かって20'を超える尾がある。64".8の円形範囲で測定した光度は8.1等であった。
E. Guido (Castellammare di Stabia, イタリア)は、9月12.4日UT、Rocchetto、J. Fergusonと彼自身
によって、Siding Springにある 0.35-m f/3 反射望遠鏡で得た、5枚30-秒の CMOS露出から、約4'の
コマと、p.a. 116°に少なくとも1°以上の尾が見えると報告した。
吉本勝巳氏(山口県熊毛郡平生町, 9月12.99日UT、15-秒CMOS露出4枚、0.25-m f/3.8 ニュートン式
アストログラフ, Rio Hurtado, チリの遠隔操作で、 2'.7のコマとp.a. 115°に45' を超えるまっ
すぐな尾が見える。V光度は8.1等。同氏は、同装置を用い、9月14.0日、15-秒露出9枚のスタック
画像では、3.0のコマとp.a. 114°45' を超えるまっすぐな尾が見える。V全光度は7.1等であった。
F. D. Romanov(Yuzhno-Morskoy, Nakhodka, ロシア)らが他多数の観測があった。
視等級・コマ直径推定値:9月12.40 UT; 7.3等、(M. Mattiazzo, Strathalbyn、南オーストラリア、
15x70双眼鏡);  12.90、7.5、2'(J. G. de S. Aguiar, Campinas, ブラジル、25x100双眼鏡);  12.92、
7.2、2'(A. Amorim, Florianopolis,、ブラジル、20x50双眼鏡);  13.91, 7.0, 2' (Aguiar;視覚的
に緑色のコマが認められた);  13.94, 6.9, 2' (M. Goiato, Aracatuba, ブラジル、20x80双眼鏡; 
p.a. 120°に0.25°の尾;彗星の高度12°); 14.90, 6.9, 2' (Aguiar, 11x80双眼鏡;0.4°の尾); 
14.94, 7.1, 2' (Goiato);

彗星機能の報告は次のとおり、

OC   Date        Reporter            Coma    Tail   PA   Comet     Date
                                                        (T/P)   Reported
247  2025-09-11  M. Masek          222"     10080" 114    T   2025-09-12.28
Q62  2025-09-12  H. Sato           126"     1200"  115    T   2025-09-12.50
X07  2025-09-12  K. Yoshimoto      162"     2700"  115    T   2025-09-13.09
Q71  2025-09-12  E. Guido          240"     3600"  116    T   2025-09-12.45
247  2025-09-12  M. Mattiazzo      180"     7200"  116    T   2025-09-15.05
Q62  2025-09-13  F. D. Romanov     120"     1080"  112    T   2025-09-13.57
M21  2025-09-13  A. Aletti          50"     1500"  114    T   2025-09-13.83
194  2025-09-13  G. Rhemann        300"     3600"  114    T   2025-09-14.32

SWAN画像による発見位置は次のとおり(PCCP SWAN25B)、
Vladimir Bezuglyによる

     2025 UT           R.A. (2000) Decl.       Mag.
     Sept. 5.5        12h44m      - 6d29'      8.5
           8.5        12 54       - 8 04
           9.5        12 58       - 9 07
          10.5        13 03       - 9 39

R. D. Matsonによる

     2025 UT            R.A. (2000) Decl.
     Aug.  9.5        11 02 42     + 4 06
          11.5        11 10 30     + 3 16
          14.5        11 20 54     + 2 11
          16.5        11 28 36     + 1 21
          17.5        11 31 12     + 1 04
          20.5        11 42 48     - 0 11
          22.5        11 50 36     - 1 01
          25.5        12 00 54     - 2 08
     Sept. 8.5        12 52 54     - 8 34
           9.5        12 58 06     - 9 07

地上による最初の観測位置は次のとおり(PCCP SWAN25B)、

     2025 UT             R.A. (2000) Decl.       Mag.   Observer
     Sept.11.98143   13 06 19.92   - 9 09 48.3    7.5   Masek
          11.99373   13 06 23.32   - 9 09 49.5    7.4     "

MPCの楕円軌道要素、位置推算表は次のとおり、

Orbital elements:
    C/2025 R2 (SWAN)                                                            
Epoch 2025 Nov. 21.0 TT = JDT 2461000.5                                         
T 2025 Sept. 12.67121 TT                                Pike                    
q   0.5036386            (2000.0)            P               Q                  
z  +0.0068244      Peri.  307.91761     +0.23441737     +0.97160168             
 +/-0.0067980      Node   335.58117     -0.86566693     +0.19354402             
e   0.9965630      Incl.    4.47124     -0.44234518     +0.13612819             
From 83 observations 2025 Aug. 13-Sept. 14, mean residual 0".6.                 
                                                                                
Ephemeris:
Date    TT    R. A. (2000) Decl.     Delta      r    Elong.  Phase   m1
2025 08 16    11 24 42.1 +01 48 06   1.5474  0.8110    28.2    36.1  12.4
...
2025 08 31    12 16 23.3 -04 03 57   1.2403  0.5875    27.9    53.6  10.6
...
2025 09 08    12 49 06.9 -07 30 59   1.0463  0.5161    29.0    71.3   9.6
...
2025 09 14    13 15 13.6 -09 56 57   0.8924  0.5046    30.1    87.5   9.2
2025 09 15    13 19 40.4 -10 19 32   0.8666  0.5068    30.3    90.2   9.1
2025 09 16    13 24 09.1 -10 41 32   0.8410  0.5100    30.4    92.9   9.1
...
2025 09 22    13 52 03.4 -12 40 42   0.6919  0.5511    31.6   107.2   9.0
...
2025 09 30    14 36 27.4 -14 50 12   0.5132  0.6488    34.7   118.6   9.1
...
2025 10 15    17 22 33.8 -15 58 31   0.2809  0.8891    59.7   104.5   9.1

(MPEC 2025-R102、CBET 5606)

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© 1999 Tsutomu Seki.