2023年1月24日、David J. Tholen (ハワイ大学天文学研究所)の通報によると、Scott S. Sheppard
(Carnegie科学研究所)とTholenは、Maunakeaにあるすばる8.2-m望遠鏡で得た画像から彗星を発見
した。この天体は、500-秒の露出で、p.a. 260°におそらく13"の尾を引いている。また、動きに
よって約3"ほど後方にずれている。
Tholenはまた、R. Weryk (西オンタリオ大学,物理および天文学科)にも、HaleakalaのPan-STARRS望
遠鏡でこの天体が検出できないか問い合わせた。
Werykは、2022年10月19日(等級は与えられていない)、10月31日(22.0-23.0等)、そして11月16日(22.0
-22.6等)、および2022年10月23日、Pan-STARRS2 1.8-m反射望遠鏡で得た画像に彗星のかすかな像を
見つけたと2023年1月24日報告した。
Werykは、彗星があまりにも暗いため、明らかな活動が見られないと付け加えた。すばる望遠鏡と
Pan-STARRSの観測結果は、2023年1月27日にMPS 1736920で発表された。
小惑星センターは、この彗星を2006年1月2日、ArizonaのMt Lemmonサーベイで発見され、2006年1月
8日、MPS 157964に2006 AH2と符号が付与された小惑星状天体と同定した。
2006年1月4日、Kitt Peakで行われたSpacewatchの観測は、MPS 157964 (2006年AH2と同定された)でも
報告されたが、何年も経つまで他の観測は報告されなかった。
小惑星センターのPCCP webpageに公表を受けて、S. Deen (Simi Valley,カリフォルニア州は、2023
年1月24日に中央事務局に手紙を書いた。1月24日、ケンタウロスのような軌道を逆算したところ
1782年8月10日に土星に大接近(0.0086天文単位)し、軌道周期は約37.7年から約18.0年に変更された。
一日後、Deenは、2006年12月26.6日UT、Maunkeaにある3.6-m Canada-France-Hawai望遠鏡で得た彗星
の画像を発見したと報告した(H.Yeeによって銀河団"ダークエネルギー探査"の一部として取得した)。
この天体は、非常に集光したコマを持つ彗星であることが明らかになった(z=22.2、r=22.6、g=22.9)。
p.a. 295-310°に6"の尾がある。2023年2月14日、Deenの位置測定はMPS 1740759に掲載された。
この天体は、その後PCCP webpageから削除され、彗星として正式には発表されなかった。
この彗星のその後の位置測定は、2023年12月13日から2024年2月3日にかけて、いくつかの天文台で
行われた(Mt Lemmonサーベイは、2024年1月11.3日UT、20.2等と明るく報告)。これらは、MPS 2071229、
2079129、 2092586,、2115948で発表された。
小惑星センターのPCCP webpageに公表後、佐藤英貴氏(東京都文京区, 2023年12月21.3日UT、120-秒
CCD露出8枚のスタック, Deep Sky Chile" 0.51-m f/6.8 アストログラフ, Rio Hurtado, チリ, 遠隔
操作: 中程度に集光した5" のコマが見えるが尾はなかった。2".8の円形範囲で測定した光度は20.8等
であった)らCCD位置観測者によって彗星状と観測された。
彗星機能の報告は次のとおり、
OC Date Reporter Coma Tail PA Exposures
X07 2023-12-21 H. Sato 5" 12x120s
P/2022 U6の発見位置は次のとおり、
2022 UT R.A. (2000) Decl. Mag.
Oct. 28.45693 3 55 44.60 +26 00 19.2 22.2
28.58111 3 55 41.30 +26 00 03.9 22.2
2006 AH2 の発見位置は次のとおり、
2006 UT R.A. (2000) Decl. Mag.
Jan. 2.36869 7 31 56.31 +15 29 06.2 20.3
2.37784 7 31 55.99 +15 29 05.4 20.2
2.40164 7 31 55.20 +15 29 04.7 20.6
2.41685 7 31 54.62 +15 29 03.6 21.1
MPCの連結軌道要素、位置推算表は次のとおり、
Orbital elements:
P/2006 AH2 (Sheppard-Tholen)
Epoch 2023 Sept. 13.0 TT = JDT 2460200.5
T 2023 Aug. 24.41301 TT Rudenko
q 3.9908601 (2000.0) P Q
n 0.05503035 Peri. 195.96740 -0.12838258 -0.97667981
a 6.8454370 Node 261.64848 +0.92786259 -0.05703060
e 0.4170043 Incl. 10.01657 +0.35012701 -0.20698805
P 17.9
From 61 observations 2006 Jan. 2-2024 Feb. 3, mean residual 0".3.
P/2006 AH2 (Sheppard-Tholen)
Epoch 2024 Mar. 31.0 TT = JDT 2460400.5
T 2023 Aug. 24.65692 TT Rudenko
q 3.9910730 (2000.0) P Q
n 0.05502279 Peri. 196.00454 -0.12900223 -0.97659880
a 6.8460642 Node 261.64770 +0.92782671 -0.05762096
e 0.4170267 Incl. 10.01638 +0.34999432 -0.20720667
P 17.9
From 61 observations 2006 Jan. 2-2024 Feb. 3, mean residual 0".3.
Ephemeris:
Date TT R. A. (2000) Decl. Delta r Elong. Phase m1
2024 03 24 07 40 01.4 +13 11 29 3.6989 4.1592 110.8 12.9 21.0
...
2024 04 08 07 44 58.9 +13 10 22 3.9345 4.1828 97.4 13.7 21.2
...
2024 04 16 07 48 53.9 +13 06 12 4.0643 4.1959 90.6 13.8 21.3
...
2024 04 22 07 52 21.0 +13 01 15 4.1620 4.2060 85.6 13.8 21.3
2024 04 23 07 52 57.9 +13 00 16 4.1783 4.2077 84.8 13.8 21.3
2024 04 24 07 53 35.5 +12 59 14 4.1946 4.2094 84.0 13.7 21.4
...
2024 04 30 07 57 33.9 +12 52 07 4.2916 4.2197 79.2 13.6 21.4
...
2024 05 08 08 03 24.3 +12 39 59 4.4192 4.2339 72.9 13.2 21.5
...
2024 05 23 08 15 45.8 +12 08 51 4.6482 4.2613 61.6 12.1 21.6
(MPEC 2024-H65、CBET 5387)