このところの異常な暑さもやや峠を越した感じですが、皆さんはお元気でしょうか、お見舞いいたします。
さて問題の103Pハートレイの明るさですが、いままでFの暗い70cmばかりで撮って、なかなか14〜15等より明るくなって来ない、と思っていたのですが、今朝、初めて70cmの主鏡で覗いてびっくりしました。暗い鏡では写らなかったコマが大きく爛々と輝いているのです!下記は私の眼視観測です。
2010UT m1 dia. DC Trans Seeinng Inst.
Sept.13.704 8.5 10′ 7 4/5 4/5 70cmL. 98X T.Seki
こうした大きく拡散した天体の目測には誤差が伴いますが、暗いFの写真で見えないと思っていた星が、実は着々と増光していたのでした。しかし最初の予報と比べると、まだまだ暗いと思います。これからの光度変化に注目しましょう。
70cmでの観測が終わって小屋に移り、久々に15cmの双眼鏡で東天を捜索しました。概してよく見えました。1965年9月19日に現れた「イケヤ・セキ」のすぐそばまで視野が及びました。あの時は下弦の月が煌々と照っていました。日は5日早いのです。レンズの中に懐かしい星の配列が見えました。「この時だった!」私の腕には、発見時のときと同じ手巻きの腕時計が時刻を刻んでいました。そうです、午前4時でした。時計は、あの時の感激を蘇らせてくれました。