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芸西天文台通信<2007年11月15日号>


ホームズ彗星の色と大きさの比較

 去る10月下旬、増光中のホームズ彗星を20cm屈折で見たところ、コマの色は美しい黄金色でした。中心集光部はまるで雪の如く白く、その中心近くに完全な恒星状の核が鮮やかせした。そして20′ほどの大きさのコマの周辺には紫の大変淡いガスが広く蔽っていました。60cm反射による写真でもコマは鮮やかな金色です。
 それから2週間ほどして彗星は明るくコマも増大して満月に近い30′近くになりました。そして変わったのはコマの色です。恐らく増光中の温度の変化によるものでしよう、金色から眼の覚めるようなブルーに変身しました。眼視では白ですが、写真では緑がかった青で、まるで”ゴー、ストップ”の信号機の色を見ているようでした。僅か10日余りでこのように変化したのでした。次は尾を見せ始めた彗星の姿を紹介します。

17P/Holmes
2007年10月29日 20時00分から5分間露出
60cm F3.5 反射望遠鏡
ISO 800フィルム



17P/Holmes
2007年11月11日 2時10分から5分間露出
60cm F3.5 反射望遠鏡
ISO 800フィルム


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