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芸西天文台通信<2003年10月30日号>


● エンケ彗星と本田実氏
 エンケ彗星をメトカーフ法でガイド撮影してみました。20cm 60Xで覗きましたが、コマが小さく(30")ガスの拡がりも極めて淡く、40Xでは判然としませんでした。

 大先輩の本田実さんが1937年頃のまだ駆け出しの頃、エンケ彗星を見て新彗星かと花山天文台に報告したら、当時天文台に居られた中村要氏から丁寧な指導の返信を頂いたというエピソードがあります。その頃金星のゴーストをも報告されたそうで(本田氏の記述による)誰だって初歩の頃にミスは付きもののようです。

 岡林滋樹さんが新彗星の発見法について書かれ、本田さんが黄道光の観測法を解説して、そしてレンズ磨きの名手中村要さんが彗星の捜索法について説明された本が1950年頃OAAから発行されましたが、今これを持っている人はまず居られないでしょう。私のスタート時の良きパートナーとなってくれた本です。


2P/Encke
2003年10月29日 1時16分〜31分(J.S.T)
芸西天文台 60cm F3.5 反射望遠鏡
TP6415フィルム





Copyright (C) 2003 Tsutomu Seki. (関勉)