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芸西天文台通信<2003年6月16日号>


● 羽根田・カムポス彗星の捜索
 雨天が続いて新しい観測はありません。18等級の新彗星C/2003 L2もまだテレスコープが向きません。
 さて、今年の年末に近日点に帰ってくる羽根田・カムポスですが、1984年の初回帰の時は夏の天の川の中で不運でした。芸西天文台では60cmで7〜8夜追跡しました。下の写真は1984年10月13日天の川の中で追跡したもので、彗星はこのおびただしい微光星の中に埋もれるようにして確かに存在するはずです。新しい軌道要素から、彗星の目に見えない軌跡を追って1つ1つ星を調べ上げているところです。羽根田・カムポス彗星は1984年12月には銀河の中を抜けてモーションを速めながら近日点に向かいました。芸西の60cmは尚も執拗に速い固有運動を追って幻の彗星に迫りました。予報光度は15等。本来ならきちんとその姿を捉えているはずです。


1984年10月13日
19時22分〜19時44分(J.S.T)
モーションに合わせて北に追跡
60cm F3.5



Copyright (C) 2003 Tsutomu Seki. (関勉)