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芸西天文台通信<2001年5月10日号>


● 45P/Honda-Mrkos-Pajdusako
 5月10日のナイターの明かりの中で見た本田・ムルコス・パジュサコ彗星は15等級で、17.5等くらいの核が写っています。まだ位置測定はやっていませんが、コマは大きく拡散して近日点の近くにあった4月に比べると5倍くらいあります。これは日心距離が次第に大きくなって行くと拡散し始め、ついには霧のごとくなると言うこの彗星の特徴です。ですから非常に暗くなり、どのような光度式でも1つの式ではこの彗星の光度変化を表現できません。非重力効果の大きい周期彗星にはこのような傾向が見られ、太陽からあまり離れないうちに極端に暗くなっていきますからこの種の彗星はリニア計画にはかかりません。眼視捜索者はこの種のホウキ星の発見に希望をもって従来どおり太陽のそばをパトロールすれば良いでしょう。強い信条と敢闘の精神を持った人に最後に女神が微笑むのです。

● 24P/Schaumasse
 次は近日点を通ったばかりのショーマス周期彗星の観測です。1951年に12〜13等級のとき肉眼でも見えるほどに大暴れしたことを知る人は少なくなりました。5月2日に近日点を通って静かです。あの時エネルギーの大半を放出したのでしょう。
Comet 24P/Schaumasse
2001 UT        R.A  (2000)    Decl.         m1 
May. 10.48958  6 57 40.01   +31 21 50.7    13.4   372 
May. 10.49792  6 57 42.33   +31 21 48.7           372 

T.Seki

[ショーマス周期彗星の写真]
ショーマス周期彗星
2001年5月10日 10分間露出
芸西天文台 60cm反射 (関勉)



Copyright (C) 2001 Tsutomu Seki. (関勉)