Rbgn^[z[y[W
メイン
   天文掲示板
     国立天文台 メールニュース No.211
投稿するにはまず登録を

フラット表示 前のトピック | 次のトピック
投稿者 スレッド
佐藤裕久
投稿日時: 2019-12-5 22:47
モデレータ
登録日: 2005-6-12
居住地: 日本
投稿: 2503
オンライン
国立天文台 メールニュース No.211

_____________________________________________________________________

   国立天文台 メールニュース No.211  (2019年12月5日発行)
_____________________________________________________________________

 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象などを、メールで
 お届けする不定期発行のニュースです。
 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。

---------------------------------------------------------------
■理科年表 2020 刊行
■創立120年を迎えた水沢観測所
■国立天文台望遠鏡キット
---------------------------------------------------------------


■理科年表 2020 刊行

 『理科年表』 (国立天文台 編) は、暦、天文、気象、物理/化学、地学、
生物、環境の7部門からなる科学全般を網羅したデータブックです。その2020年
版が刊行されました。

 暦部のトピックスは、新元号「令和」にちなんだ話題を集めた「時には昔の
話を」と、例年とがらりと変わった「令和元年・令和2年の祝日と休日につい
て」の2本立てで、令和時代の始まりを特集しています。
 天文部のトピックスでは、物理学・天文学史上のマイルストーンとして2019
年4月に大々的に報じられた「史上初,ブラックホールシャドウの撮影に成功」
を取り上げ、イベント・ホライズン・テレスコープ (Event Horizon Telescope、
EHT) によるブラックホールシャドウ直接撮像の成果や意義、今後の展望につい
て解説しています。さらに、「アルマ望遠鏡の最新成果」では、EHTの中核を
担うなど、ますますその活躍を見せるアルマ望遠鏡の近年の成果や今後の展望
について、「『ハッブルの法則』から『ハッブル-ルメートルの法則』へ」で
は、宇宙膨張の発見に対するルメートル氏の貢献を再評価するに至った経緯に
ついて解説しています。
 物理/化学部は、2019年5月に施行された国際単位系 (SI) の定義の改定を受
けて内容の大改訂を実施しました。トピックス「SI基本4単位の定義改定」で
は改訂の内容を詳細に解説しています。ほかにも、気象部では各地で塗り替え
られた最高気温の記録など2018年の記録を追加、環境部では「地球温暖化によ
る生物の活動への影響」の項目を新設、地学部では火山の掲載数を大幅に拡大
しました。トピックスはほかにも「時代とともに変わる元素周期表」、「健康
寿命と老化」、「プラスチックごみと環境」など、盛りだくさんになっていま
す。

 理科年表は多数の研究機関の協力の下に国立天文台が編さんする、日本で最
も信頼されている「自然界の辞典」です。大正14 (1925) 年に創刊されました
が、第2次世界大戦中に休刊していた時期があり、今号が第93冊となります。
創刊号から最新号までのデータを集録した『理科年表プレミアム 個人版』も
ぜひご利用ください。

 理科年表オフィシャルサイトでは、これまでのトピックスやその後日談を順
次掲載しています。また、環境データに特化した『環境年表 2019-2020』 (国
立天文台 編) の関連データや、授業に活用するためのワークシートなども公
開していますので、ぜひご活用ください。

 ▽理科年表オフィシャルサイト
  https://www.rikanenpyo.jp/


■創立120年を迎えた水沢観測所

 1899年、現在の岩手県奥州市水沢の地に、国際緯度観測事業の世界六局中の
一つとして緯度観測所が設置されました。現在の国立天文台水沢VLBI観測所の
前身である緯度観測所は、臨時緯度観測所として観測を開始して120年になり
ました。かつて行われていた緯度観測から最先端の天文学への道筋を、120年
の歴史を振り返りながら紹介する記念事業を、岩手県奥州市にて開催していま
す。水沢での天文学の歩みを知っていただく機会として、多くの皆様のご来場
をお待ちしています。

1. 国立天文台水沢創立120周年記念講演会
 緯度観測所時代から現代までの観測所の歩みと、現在進められている最先端
の宇宙研究を4名の講師が分かりやすくご紹介します。

 テーマ:120年目の最新宇宙研究
 日時:2019年12月15日 (日)
 会場:奥州市文化会館 Zホール (大ホール)
     (岩手県奥州市水沢佐倉河字石橋41番地)
    http://www.oshu-bunka.or.jp/publics/index/4/
 参加費:無料 (事前予約は不要、当日直接会場にお越しください)
 内容
  講演1:緯度観測からブラックホール撮影まで
      〜国立天文台水沢120年の歩み〜
    本間希樹 (国立天文台 水沢VLBI観測所長・教授)
  講演2:国際宇宙探査時代における国立天文台水沢
    竝木則行 (国立天文台 RISE月惑星探査プロジェクト長・教授)
  講演3:アテルイの観る宇宙
    小久保英一郎 (国立天文台 天文シミュレーションプロジェクト長・教授)
  講演4:木村栄と緯度観測所
    馬場幸栄 (一橋大学 社会科学古典資料センター 助教)

2. 記念展示会
 臨時緯度観測所時代からの120年の歩みを、数々の写真や資料で振り返る記
念展示会を奥州宇宙遊学館にて開催しています。会場の奥州宇宙遊学館は、
緯度観測所時代の本館を改修した趣のある建物で、国の登録有形文化財になっ
ています。

 会場:奥州宇宙遊学館
     (岩手県奥州市水沢星ガ丘町2番12号 国立天文台 水沢VLBI観測所内)
    http://uchuyugakukan.com/
 観覧時間:9:00-17:00
 休館日:火曜日 (祝日の場合は翌日)、12月29日から1月3日まで
 入館料:200円 (生徒・児童は100円)

 (1) 展示会「緯度観測所の歴史 明治から戦後まで」
  日程:2019年12月15日 (日) から12月21日 (土) まで
      (ただし、12月15日 (日) は13:00 開場)
     2階セミナー室にて開催
 (2) 展示会「緯度観測所から国立天文台水沢へ 昭和から令和まで」
  日程:2019年11月30日 (土) から12月22日 (日) まで
     廊下にて開催中

3. 旧眼視天頂儀室 室内公開
 かつての緯度観測所で、国際観測網の一環として緯度観測が行われた場所・
旧眼視天頂儀室の室内を特別に公開します。初代緯度観測所長の木村栄 
(きむらひさし) の最も偉大な功績「Z項」の発見につながる観測が行われた場
所で、国の登録有形文化財になっています。ふだん見学できるのは外観のみで
すが、この期間は室内を見学いただけます。

 日程:2019年11月30日 (土) から12月22日 (日) 9:00-16:00 (晴天時のみ)
    ※12月14日 (土) は夜間も公開予定
 会場:国立天文台 水沢VLBI観測所内 (岩手県奥州市水沢星ガ丘町2番12号)
 見学料:無料

 これらの120周年記念事業は、国立天文台水沢創立120周年記念事業実行委員
会 (構成:国立天文台、国立天文台水沢友の会、岩手県県南広域振興局、奥州
市、NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター/奥州宇宙遊学館) が主催してい
ます。

 ▽国立天文台水沢創立120周年記念事業のご紹介
  http://www.miz.nao.ac.jp/content/news/event/20191031-360


■国立天文台望遠鏡キット

 国立天文台が企画・制作した小型天体望遠鏡「国立天文台望遠鏡キット」が
できました。学習教材として活用しやすい性能と低価格の両立を目指した、口
径5センチメートルの望遠鏡です。組み立て式のため、作りながら望遠鏡の仕
組みやレンズの役割を学ぶことができます。また、自分の手で組み立てた望遠
鏡を夜空に向けて実際の天体を観察することによる、体験学習効果も期待でき
ます。学校教育の教材として、また入門用の望遠鏡として、ぜひ手にしていた
だきたいキットです。
 この「国立天文台望遠鏡キット」の仕様や入手方法については、国立天文台
ウェブサイトをご覧ください。

 ▽国立天文台望遠鏡キット
  https://www.nao.ac.jp/study/naoj-tel-kit/


_____________________________________________________________________

発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室
発行日:2019年12月5日

フラット表示 前のトピック | 次のトピック

題名 投稿者 日時
 » 国立天文台 メールニュース No.211 佐藤裕久 2019-12-5 22:47

投稿するにはまず登録を
 
© 1999 Tsutomu Seki.