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   新天体発見情報
     藤川さんがいて座に新星を発見
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佐藤裕久
投稿日時: 2020-7-18 23:57
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登録日: 2005-6-12
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投稿: 2503
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藤川さんがいて座に新星を発見

                            VSOLJニュース(365)

                       藤川さんがいて座に新星を発見

                                            著者:前原裕之(国立天文台)
                                    連絡先:hiroyuki.maehara@nao.ac.jp

 天の川の方向に見えるいて座には、これまでも多数の新星が発見されており、
今年に入ってからだけでも2つの新星が発見されています。そのいて座の中に
新たな新星が発見されました。新星を発見したのは香川県観音寺市の藤川繁久
(ふじかわしげひさ)さんです。藤川さんは、7月16.519日(世界時; 以下同様)
に焦点距離120mmのレンズとCCDカメラを用いて撮影した画像からいて座の中に
9.9等の新天体を発見しました。この天体は千葉県の清田さんや山口県の吉本
さんらによって確認されたほか、オーストラリアのJ. Seachさんによると、発
見の前日の7月15.381日にはすでに9.5等に増光していたことが報告されました。
確認観測によるとこの天体の詳細な位置は

赤経:17時 58分 08.46秒
赤緯:-30度 05分 35.8秒  (2000.0年分点)

です。
 7月16.97日にはこの天体の分光観測が口径10mの南アフリカ大型望遠鏡(SALT)
で行なわれました。その結果、この天体のスペクトルには幅の広い水素のバル
マー系列の輝線の他、中性酸素や1階電離した鉄、中性ナトリウムの輝線がみ
られ、Hα輝線の幅は秒速4500kmにも広がっていることが分かりました。このよ
うなスペクトルの特徴から、この天体が古典新星であることが判明しました。
 vsolj-obsなどに報告された観測結果によると、7月17日には10等台まで暗く
なったことが報告されました。分光観測の結果からは、新星爆発による膨張速
度が大きく、急速に減光するタイプの新星であることが示唆されます。今後の
減光の様子が注目されます。

                                                          2020年7月18日

参考文献
CBET 4813:  NOVA SGR 2020 NO. 3
Aydi, E., et al., 2020, ATel #13872

新星の画像
・吉本さん撮影
http://orange.zero.jp/k-yoshimoto/PNV_J17580848-3005376.jpg

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