12月10日の皆既月食観測会成功 皆既月食観測会は大成功でした。 近年稀に見る星月夜に見舞われ、21時から24時までの延々 3時間余、多くの参加者が月の変化していく珍しい光景を堪能 しました。それにしても皆既中のあの素晴らしい星空はどうし たことでしょう。月食のために却って星空が研ぎ済まされた様 な感じで、オリオン、大犬、双子あたりの普段見慣れている星 座には、改めてその美しさに驚嘆しました。その時ふたご座群 の流星の明るいのが1つ、まるで今夜の観測の成功を祝福す花 火のように飛びました。 意外な発見は「対日照」でした。月の位置が夜半の天頂付近 で、全くの衝の位置です。この付近はおびただしい太陽系の物 質(小惑星)の密集している場所で、恐らくそれらの光りが ボーウとした光芒として見えているものと思われます。その 不思議な対日照の淡い光りを目撃し、星野写真として捉えるこ とが出来ました。対日照はよほど空の暗い場所で無いと見えな い神秘的な現象ですが、実は今から30年余り前の芸西では、名 物だったのです。その後空がやや悪くなりながらも、稀には見 えていました。今回の月食の夜には久々にその光芒にお眼にか かることが出来ました。永い観測生活の中でも珍しく充実した また思い出に残る一夜でした。「関 勉」
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