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     さそり座に新星が出現
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佐藤裕久
投稿日時: 2019-5-25 22:53
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登録日: 2005-6-12
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投稿: 2503
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さそり座に新星が出現

                            VSOLJニュース(355)

                           さそり座に新星が出現 

                                             著者:前原裕之(国立天文台)
                                     連絡先:hiroyuki.maehara@nao.ac.jp

 銀河系内の新星は銀河中心方向に多く発見される傾向があるため、さそり座や
いて座が見える季節になると新星の発見が多くなります。そのような星座の1つ
のさそり座の中に、新たな新星が発見されました。新星を発見したのは、オハイ
オ州立大学を中心とするAll-Sky Automated Survey forSupernovae (ASAS-SN, 
"Assassin")のグループで、5月13.34日(世界時; 以下同様)に撮影された画像か
らgバンドで16等の新天体ASASSN-19moを発見しました。この天体は14.19日には
14.9等、15.18日には13.8等とその後もゆっくりと増光を続け、17日以降は13等
ほどでほぼ一定の明るさで観測されました。vsolj-obs MLなどに報告された多色
測光のデータによると、この天体はV-Icの色指数が2.0等ほどと赤い色をしてお
り、Vバンドでは12等台で観測されました。この天体の位置は
 
赤経  17時07分34.17秒
赤緯  -36度08分23.2秒  (2000.0年分点)

です(※Gaia DR2の対応天体の位置)。
 この天体の分光観測は5月22.12日に南アフリカのSALTによって行なわれ、
P Cygniプロファイルを持つ水素のバルマー系列や1階電離した鉄、中性酸素や
ナトリウムの輝線がみられることが分かりました。このようなスペクトルの特
徴から、この天体が古典新星であると判明しました。
 これまでのところ、この天体は眼視やVバンドでは12等台半ばの明るさで観測
されており、17日以降は大きな光度変化を示していません。今後もこの傾向が
続くのか、それともさらに明るくなるのか、今後の明るさの変化が注目されま
す。

                                                         2019年5月25日

参考文献
Aydi, E., et al., 2019, ATel #12795
http://www.astronomy.ohio-state.edu/asassn/transients.html
https://asas-sn.osu.edu/light_curves/b6303ff3-64f0-4810-975c-b185c98c326c
ASAS-SN:
 Shappee, B.J., et al. 2014, ApJ, 788, 48
 Kochanek, C.S., et al. 2017, PASP, 129, 104502

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