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     国立天文台 メールニュース No.180
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佐藤裕久
投稿日時: 2017-9-7 19:38
モデレータ
登録日: 2005-6-12
居住地: 日本
投稿: 2503
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国立天文台 メールニュース No.180

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    国立天文台 メールニュース No.180  (2017年9月7日発行)
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 国立天文台のイベントや研究成果、注目したい天文現象などを、メールで
 お届けする不定期発行のニュースです。
 どなたでも無料でニュースを受け取ることができます。

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■幻の流星群、58年ぶりの観測で明らかになった親天体の活動歴
■4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」の最新版を公開
■第24回 自然科学研究機構シンポジウム
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■幻の流星群、58年ぶりの観測で明らかになった親天体の活動歴

 総合研究大学院大学、国立極地研究所、国立天文台ほかの研究者から成る研
究チームは、2014年12月に「ほうおう座流星群」の光学観測を行い、この流星
群の親天体である彗星 (すいせい) の活動歴について明らかにしました。
 ほうおう座流星群は、1956年に第1次南極地域観測隊によりインド洋上で初
めて観測されました。しかし、それ以降の出現が確認されていないことから、
「幻の流星群」とされてきました。研究チームは、この流星群が2014年に再出
現するとの予報に基づいて観測を試み、その結果、実際に流星群の活動を検出
することに成功しました。さらに、1956年と2014年の流星群の活動を比較し、
親天体が20世紀初頭には彗星として観測されなかったものの、弱いながらも流
星群のもとになる塵 (ちり) を放出していたことを明らかにしました。この結
果は、19世紀に彗星として観測された親天体が、2003年に小惑星として検出さ
れたことと整合します。
 太陽系小天体である小惑星と彗星は、姿は異なって見えるものの、まったく
別種の天体ではありません。はじめは彗星として塵やガスを放出していた天体
が、やがて揮発性物質を失い彗星としての活動を終え、ついには小惑星になる
場合があると考えられています。今回の研究結果は、彗星、小惑星、流星体と
いった太陽系小天体の相互関係や進化を研究する上で重要な知見となります。

 ▽明らかになった幻の流星群の構造と親天体の活動度
  〜第1次南極地域観測隊の発見から58年ぶりの観測
  https://www.nao.ac.jp/news/science/2017/20170825-phoenicids.html


■4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」の最新版を公開

 国立天文台は先頃、4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」の最新版を公
開しました。
 「Mitaka」は、天体の空間的な位置や宇宙の階層構造等を、実際の観測や
理論計算で得られた最新のデータを用いて可視化し、PC上に再現するソフト
ウェアです。このソフトウェアの開発は、国立天文台天文シミュレーション
プロジェクトの4次元デジタル宇宙 (4D2U) プロジェクトが担当しています。
三鷹キャンパスの4D2Uドームシアターをはじめ、野辺山宇宙電波観測所内の
「自然科学研究機構 野辺山展示室」にあるシアター、石垣島天文台に併設さ
れた「星空学びの部屋」のシアターでも、「Mitaka」を利用して最新の宇宙の
情報をご紹介しています。
 今回のアップデートでは、土星探査機「カッシーニ」の立体モデルや軌道
データを更新したことで、今月迎えるミッション終了のようすを忠実に描く
ことができるようになりました。また、メニューのプリセットに「カッシーニ
のグランドフィナーレ」を加え、探査機の土星突入のようすを簡単に再現でき
るようにしました。土星のリングや月の表面についても、物理モデルに基づい
て光の反射・散乱を再現する等のさまざまな手法を用いて、リアルに描いて
います。そのほかにも、宇宙をよりリアルに表現するための工夫をこらして
います。
 さらに、バーチャルリアリティ (VR) 用ヘッドセットで「Mitaka」の機能を
楽しむことができる「Mitaka for VR」も公開しました。ぜひリアルな宇宙の
姿をVRでも体験してください。

 ▽4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」、
  宇宙をよりリアルに描く最新版を公開
  https://www.nao.ac.jp/news/topics/2017/20170901-4d2u.html

 ▽Mitaka (ダウンロードページ)
  http://4d2u.nao.ac.jp/html/program/mitaka/

 ▽4次元デジタル宇宙プロジェクト
  http://4d2u.nao.ac.jp/


■第24回 自然科学研究機構シンポジウム

 第24回 自然科学研究機構シンポジウムを、来る9月18日に東京国際交流館 
(東京都江東区) にて開催いたします。今回のテーマは「極限環境における生
命〜生命創成の探求に向けて〜」です。研究者による5つの講演会のほか、自
然科学研究機構の研究所についてパネル展示で紹介します。プログラム等の
詳細は自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧ください。
 多くの皆様のご参加をお待ちしております。

 開催概要
 テーマ:極限環境における生命〜生命創成の探求に向けて〜
 日時:2017年9月18日 (月・祝) 12:50-16:00 (開場 12:00) (予定)
 会場:東京国際交流館 (プラザ平成)  国際交流会議場 
    (東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内)
    http://www.jasso.go.jp/ryugaku/kyoten/tiec/index.html
 主催:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 参加費:無料
 参加方法:
  事前のお申し込みが必要です (定員250名、先着順)
  定員に達し次第、参加のお申し込みを終了します
  定員に達していない場合でも、9月14日 (木) 24時でお申し込みを終了します
 内容:自然科学研究機構シンポジウムのウェブサイトをご覧ください
 その他:当日は講演のインターネットライブ配信を予定しています

 ▽第24回 自然科学研究機構シンポジウム (自然科学研究機構)
  http://www.nins.jp/public_information/sympo24.php


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発 行:国立天文台 天文情報センター 広報室
発行日:2017年9月7日
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