記事タイトル:NGC 3493の明るい超新星2001dp、高校生も確認観測 

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お名前: 関 勉   
P/S-W1彗星の増光やNGC3493の新星のニュースを有難うございます。
昨日村岡氏が来てパソコンを取り替える作業をしてくれました。しかしまだ
完了していません。USNO-A2.0はうまく作動しないようで、調べているところです。
門田氏と会ったことは「天界」10月号に詳しく書きました。
[2001年8月19日 0時29分5秒]

お名前: 佐藤 裕久   
VSOLJ ニュース (068)

       NGC 3493の明るい超新星2001dp、高校生も確認観測

                                         著者  :山岡均(九大理)
                                         連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

  おおぐま座の銀河NGC 3493に、14等級台と比較的明るい超新星が発見されま
した。確認観測には、日本のアマチュアも大活躍しました。

  発見はIAUC 7683で報告されています。発見者は、イタリアで組織されてい
るCROSSプログラムという超新星捜索チームに所属していて、今はフランスに
在住の、M. MigliardiさんとE. Dal Farraさんです。8月12.9日(世界時、以下
同様)に20cmという小口径の望遠鏡で撮影した画像から、14.5等の新しい天体
を発見、13日、14日には発見者たちが確認観測を行ないました。彼らからの依
頼を受けて、北海道名寄市の佐野康男(さのやすお)さんは、15.491日にこの天
体を確認、位置を正確に求めました。それによると、この天体は赤経11時53分
45.22秒、赤緯52度20分56.8秒(2000年分点)にあり、母銀河である棒渦巻銀河
NGC 3953の中心核からおよそ35秒西、80秒北にあたります。渦巻の部分よりも
かなり外側になります。銀河は北斗七星のうち四角を作る3つ目のγ星のすぐ
南にあり、明るく大きい渦巻が印象的なものです。この銀河のまわりには、私
たちの銀河に属する前景の星がいくつかあるので、観察するときにどれが超新
星なのか注意する必要があります。佐野さんが撮影された画像が、
http://www3.ocn.ne.jp/~sanosn/2001sn/2001dp.htmlで見られますので、観察
の助けになるでしょう。

  超新星が発見されると、スペクトル観測によってそのタイプを決定すること
が重要になります。この超新星のスペクトルを最初に撮影報告したのは、岡山
県美星町の美星天文台でした。観測を行なったのは、台長の綾仁一哉(あやに
かずや)さんをはじめ、「星の学校2001」でちょうど天文台を訪れていた高校
生たちを含んだ方々です。このスペクトルは、
http://www.town.bisei.okayama.jp/bao/astro/sn/poss_sn_n3953.gifで見ら
れますが、爆発から間もない超新星(例えば、美星天文台のページにある
http://www.town.bisei.okayama.jp/bao/astro/sn/sn98aq.htmlを参照)とはか
なり様子が違っており、最も明るい時期から1か月ほど経ったIa型超新星のも
のに良く似ていることがわかりました。母銀河のNGC 3953はかなり近所の銀河
で、典型的なIa型超新星は極大で12等級台になると推定されますから、先月や
その前あたりにはかなり明るかったのではないかと思われます。その頃、この
銀河を撮影された方がいらっしゃいましたら、一度チェックされるようお願い
します。また、今しばらくは15等よりも明るく見えるでしょうから、夕方の空
でやや北東に低いですが、撮影や観察の好対象になります。明るさの測定をさ
れましたら、ぜひ御報告ください。

2001年 8月18日
[2001年8月18日 15時38分32秒]

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