VSOLJ ニュース (124)
爆発後間もない超新星2004awを板垣さんが独立発見
著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp
山形研山形市の板垣公一さんが、1月の超新星2004A(VSOLJ ニュース 118)、
2004B(VSOLJ ニュース 119)に引き続いて、3月20日(世界時、以下同様)に超新
星2004awを発見されました。超新星は急速増光中と思われ、爆発から間もなく
とらえられたと考えられます。
この超新星を世界で最初に発見したのは、英国のT. Bolesさんで、19.851日
のことでした。板垣さんの発見は20.51日で、独立発見と認定されました。超
新星の位置は、
赤経 11時57分50.24秒
赤緯 +25度15分55.1秒 (2000年分点)
で、母天体である棒渦巻銀河NGC 3997(しし座)の中心から東に28秒角、南に20
秒角にあたります。渦巻の南東側の腕に乗っています。
これまで報告されている明るさは、
Mar. 13 >18.5C 板垣
19.851 17.1C Boles
20.51 15.8C 板垣
20.646 16.2C 串田(山梨県)
となっており、爆発から1週間以内であることが伺われるとともに、発見後1日
足らずで1等級も明るくなるなど、ごく初期のものと考えられます。今後の分
光タイプの決定が待たれます。
参考文献:IAUC 8310 (2004 March 20)
2004年 3月21日
[2004年3月21日 22時18分58秒]