VSOLJ ニュース (138)
長谷田勝美さん、らしんばん座に新星らしき天体を独立発見
著者 :山岡均(九大理)
連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp
愛知県豊橋市の長谷田勝美(はせだかつみ)さんは、新星を数多く発見されて
いる天体捜索者です。このたび長谷田さんは、らしんばん座に新星らしき天体
を独立に発見されました。
この天体は、3月11.191日(世界時、以下同様)に、南米チリのラスカンパナ
ス天文台に置かれた全天自動捜索システム(ASAS-3)によって発見されたもので
す。長谷田さんは、16.45日に撮影した写真でこの天体に気付き、報告されま
した。
これまでに報告されている天体の明るさは以下の通りです。
3月5.259日 14.0等以下(V) ASAS-3
11.191日 12.0等(V) 〃
14.260日 12.4等(V) 〃
15.00日 12.6等(V) 〃
16.00日 12.8等(V) 〃
16.45日 13.3等(写真) 長谷田勝美
16.488日 13.1等(CCD) 板垣公一
確認観測を行なった板垣公一(いたがきこういち)さんは、この天体の位置を、
赤経: 9時18分58.50秒
赤緯:-29度42分37.0秒(2000年分点)
と測定されています。冬の銀河のほとりにあたります。
増光前の画像では、この位置に18等ほどの天体が見られます。この星が増光
したのであれば、増光幅は6等ほどと小さく、新星であるかどうか今後の追跡
観測が待たれるところです。
参考文献: IAUC 8495 (2005 Mar. 16)
2005年3月17日
[2005年3月17日 20時51分18秒]