地震の発光現象

　記事タイトル：地震の発光現象　

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お名前： 上原　貞治　　

先日、手持ちの書物(*1)に、たまたま寺田寅彦の「歴史的な」地震発光についての
論文(*2)の要約をみつけましたので、地震発光について調べられている方々のご参考の
ためにここに一部を引用します。これは、1930年11月26日の北伊豆地震の時の観測例
（約７００件という）をあつかったものです。

（以下　(*1)からの引用）
「大多数の観測は遠距離のもので、もっとも多いのは空にちょうど稲妻の幕電のような
ものがあらわれたというものである。地震第1波の直後に1回目のフラッシュ、つづいて
1～10秒の間隔で3～4回のフラッシュが見えたという。空のどの部分が光ったかについて
は、水平からの高度20度～30度という証言が多いが、東西南北の方向については確定が
むずかしい。雲についての証言が重要である。灰色の層雲の一部が光ったことや地震直後
の雲の動きの変化などが記されている。明るさについては震源地付近ではとくに強く、
眼がくらむほどだったという。」

(*1)空の色と光の図鑑、斎藤文一（文）武田康男（写真）、p.142、草思社、1995.
(*2)T.Terada,"On Luminous Phenomena A㏄ompanying Earthquakes", Bulletin of 
the Earthquakes Research Institute, vol.9, p.225, 1931.

[2004年12月10日 22時58分4秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、みかあき様、詳しいご説明をありがとうございました。
　拝見しますに、やはり地震の時の発光の目撃のほうが圧倒的に多いのですね。
これが、地震発光の頻度を反映しているのか、単に外を見た人の人数を
反映しているのか、また地上の人工物による発光があったことを意味しているのか
軽々には判断できませんが、とにかくそういう傾向にあるということは
確かなように思います。
　それから、全体的に見ると普段から空を見ている人は少ないということです。
空を見ている方々の観察は一つ一つが非常に貴重なものであることがよくわかり
ました。私も空を見るときには、つねにそういう自覚を持っていないといけないと
感じました。

[2004年12月10日 18時41分2秒]

お名前： 中村輝男　　

みかあき様

こんばんは。書込み、ありがとうございます。
私は、地震学者ではありません、天体観測が趣味の電気技術者です。
今回の地震で、たまたま、地震発生前日に新潟の空が発光するのを群馬県南部で
目撃したのをキッカケとして発光現象の目撃者捜しをしてきたのです。
本来は、発光現象の目撃者の聞き込み調査は、それを研究されている学者さんが
行うことです。ですから、みかあき様の方にも、いつか、専門家が調査に伺うか
も知れません。
上原様が、貴方の最初の書込みについて質問された、という記憶がありますが、
そのへんをお答えできますでしょうか。

[2004年12月9日 22時5分44秒]

お名前： みかあき　　

すいませんでした。
このホームページを見つけてから少しは見てましたが、
私自身が建設業（住宅）のため多忙で見てませんでしたが。
書き込みがあったようですので連絡しました。
あの夜は，地震のたて揺れのときに発光した記憶があります。
その後の2回の大きな余震の時には何も発光しませんでした。
かなりの人が発光現象自体は目撃しているようです。
長岡市営スキー場の職員の人も数多く目撃してます。
現地の調査でもできればいいのでしょうが？
連絡でもいただければ協力できるのでしょうが、
今は応急修理制度の関係でとても協力できそうもない状態です。
又何かあれば協力できればと思います。

[2004年12月9日 20時46分39秒]

お名前： 中村輝男　　

上原様

お久しぶりです。
お答えします。私の目撃した発光現象と同じものを目撃された方は皆無です。

中越地震発生の数分前に震源地付近の上空が光ったのを目撃された方は、私の
知りうる限りで３人おります。

地震と同時に発光を見たという方については、１１人おります。
地震と同時の発光については、送電線の切断によるスパークによる発光も考え
られますが、いちおう、地震発光として対応しました。時に、便乗的に発光現
象を見たという、からかい目的の方も多数いました。

１０月２３日から、現在までに埼玉と新潟の間を３回往復しました。
深夜便の運転手の方の中に、私の見たものと同じものを見た方がいないかどうか
サービスエリアやコンビニの駐車場に止まっている大型トラックの運転手に片っ端
から聞いて回りました。約１００名の運転手に質問しました。その結果、運転手の
心理状態として、ネオンサインの光や遠雷の光や対向車のライトの切り替えなどで、
空に閃光が走るのに酷似した光景を見慣れていて、彼らは空が光ることに気を留め
ないことが理解できました。目撃者がいないのが不思議でならなかったわけですが
彼らの話しを聞いて納得したしだいです。彼らに夜空の発光現象を聞くこと自体、
嫌がられました。明日の生活・仕事・家族・お金・人間関係のほうが大切で、発光
現象などに関心を持つ人は僅かでした。空の発光が視野に入っても気に留めない一
般人の心理がわかりました。

地震の最中に空が光るのを見たという方の殆どは長岡やその周辺の方々と会って質
問した時にカウントできた人達です。スーパーマーケットの駐車場で様々な年齢の
方々、約３００人に問い掛けました。ここでも、殆どの方が、空の発光などに関心
がない様子が見えました。逆に、午前２時頃に空を見ている私に対して奇異の目が
注がれました。

私の調査結果は以上です。

[2004年12月9日 20時31分33秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、
　私も少し天文関係の方にたずねましたが、今のところ目撃の情報は届いておりません。
それで質問させていただきたいのですが、中村様と同様の最初の地震発生以前の夜
（つまり10月23日早朝以前）の新潟近辺での発光の目撃は何件くらいあるのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

[2004年12月9日 18時55分9秒]

お名前： 志村俊昭　　ＵＲＬ

中村輝男　様，　関　勉　様

新潟大学中越地震調査団のWEB管理者の志村と申します．
中村様，発光現象について当調査団への情報提供有り難うございました．

当調査団では本日，「市民から寄せられた情報」というページを作り，
中村様よりお寄せ頂いた情報を
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~earthquake/joho/joho.html
に掲載させて頂きましたのでお知らせ致します．

また，その記事中で「コメットハンター関勉のホームページ」へのリンクを
張らせて頂きましたので，併せてご連絡さしあげます．

今後とも宜しくお願い致します．

[2004年12月8日 0時24分30秒]

お名前： 中村輝男　　

（訂正）
今回の発光現象の目撃の日付が間違っていました。６日に訂正します。
また、新潟と群馬の県境上に雪雲がかかっており、本震の前日に見た
発光現象と比べますと、色（今回は白一色）と規模（二度角の扇形と
いう小面積）で大きく異なっており雪雲内の放電による発光の可能性
が大きいと思われます。

[2004年12月6日 11時8分39秒]

お名前： 中村輝男　　

吉田様

お久しぶりです。
発光現象の新聞記事、何々新聞の何日の記事でしょうか？
最近、仕事と地震学の研究で新聞をゆっくりと読むのを怠っていました。

発光現象の書込み内容が、このホームページにふさわしいかどうか、実は
わたしも後ろめたい気持ちでいます。この関連の書込みは、天体観測中に
発光現象を目撃し、中越地震が発生したため、同じ現象を新潟県内で目撃
された方がいないかどうか捜す目的が当初の書込みでした。

ところが、当掲示板で目撃者情報が皆無という状況で書込み内容が我が国
の地震学の現状に言及するに至り、地震学界・学者の地震予知への姿勢に
対する不満を書き連ねてしまいました。

たしかにＨＰの趣旨から外れた内容もあり反省しております。今後は、自
然現象に絞った書込みにしたいと考えています。読者の方々の中にも吉田
様と同じ気持ちを抱かれた方がいると推察しています。

（再度の発光現象の目撃）
１２月７日午前０時２２分、２６分、５５分の３回、新潟方向の夜空が光
りました。彗星捜索中でしたので、ただちに観測を中止、ここに書込むた
めに帰宅しました。
大きな余震の前兆でなければいいのに、と危惧しています。

[2004年12月6日 1時58分52秒]

お名前： 吉田　桂一　　

中村様

新聞記事によれば、新潟中越地震発生時に空全体が明るく輝いた様子を見た人が報告されていました、
ご覧になっておられると思います。

私も、当地から発光現象が観測可能と推測される事態になれば、観測してみたいものだと思っておりました。
というのも、過去の報告例からわかるとおり、発光現象に対する概念が個人々々で大きく異なり、一概に
比較できないと思われるからです。

幸か不幸か、本日(平成１６年１２月４日)午前２時３分、「可能性は低いものの・・・」と情報が届きました。
当地は(発生)推定領域の南限に位置しており、寝ていた私は偶然この情報に気づき、午前２時半過ぎから５時過ぎまで、
自宅の二階から北の方角を監視しつつ、ビデオ撮影も行ないました。天候は薄曇りで、北極星がかろうじて見えて
おりましたが、途中からしだいに雲が厚くなりました。また途中数回、あわせて数分間監視できない時間がありましたが、
とくに異常は認められませんでした。天気予報によれば、今日の午後から雨となり２～３日続くようで、
私自身も鹿児島へ行く予定です。

ところで、こうした書き込み内容が当ホームページにふさわしいものか、考え込んでおります。
決して皆様のご意見を軽視するものではなく、私自身もかなり関心を持っており、むしろこのような現象の観測者としては
彗星捜索を始め、天体観測中の場合、かなり正確な報告が寄せられることと期待しております。

[2004年12月4日 5時55分42秒]

お名前： 中村輝男　　

新潟の目撃者を東海大学の長尾教授に紹介しました。

２００１年４月３日の夜に起きた静岡地震での発光がテレビ局の屋上
カメラで偶然にも撮られましたが、私の見たものと大違いですね。
 
http://upmovie.tripod.co.jp/nhk1.mpg 

局所的な発光ですね。

私の見たのは、空が自ら発光している感じで規模も比較にならない大きさでした。

[2004年11月27日 17時23分54秒]

お名前： 中村輝男　　

関先生

高知県芸西村で地震の初期波を探知して衛星に送り即座に役場の地震警報装置に
電波が送られ村民（県民？）に地震を警告する実験が開始されたそうです。

[2004年11月25日 16時4分15秒]

お名前： 中村輝男　　

上原様

全く同感です。
地震の前兆現象を見た時に報告するための組織は絶対に必要です。私も最初は
どこに報告してよいやら、マスコミ１０数社、地震研究機関１０ヶ所に報告し
ました。無駄な労力を費やした思いです。

新潟の目撃者も、聞き取り調査に協力したいと言われますが、いまだに研究者
から話しがないそうです。

わたしの場合は、当サイトでの書込みで充分な情報を示しているから聞き取り
調査をしなくても間に合うらしいです（串田氏のお話し）。目撃した場所に来
ていただくと榛名山・赤城山・子持山・迦葉山の位置関係が明確になり、発光
場所や発光範囲を理解していただけるのですが・・・。

東大の先生はメールのやりとりで現象を把握されたようでした。机上での想像
と現実との差はあると思うのですが・・・。
その時、阪神淡路大震災の時の前兆現象をいまだに調査されていることを聞き、
二度驚きました。その後に起こった鳥取や周防灘や宮城の大地震も追跡調査し
ているそうです。外国に前兆現象を見たという情報が入れば、何年前の地震で
も飛んで行くようです。出張旅費がもったいない（笑）・・・

前兆現象を目で見た記憶は、メモに書いておいても日々薄れて行きます。何年
も前のことなんか思い出せなくなりますよね。

よく、交差点などで目撃者捜しの看板を見掛けます。数ヶ月前の○○月○○日
○○時○○分に車による轢き逃げ事件がありました。これを見た人は○○警察
署までご連絡ください。これと同じですよ。何のために警察が看板を長期にわ
たって立てておくか疑問です。貴重な情報は新鮮な間に収集しないと駄目です。

[2004年11月20日 19時57分10秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、どうもありがとうございました。
早速、串田氏に尋ねてみましたところ、すぐに丁寧な返信をいただきました。
　電磁現象による地震予知の研究会はあるそうです。発光現象もこれに
含まれるのだと思います。「地震予知」を前面に掲げた大規模な学会には
ふれられていませんでしたので、まだそういうものは無いもののようです。

　空に新天体や不思議なものを見たときは国立天文台や気象台に通報すればよいことは
多くの人が知っています。そして、国立天文台では、新天体とおぼしきものについては
迅速な処理がなされます。これと同じように、地震の前兆現象についても、どこか
しっかりしたところにデータが自発的に集まるような体制をつくっておけば、何年も
たってから調査に赴くようなこともなくなるのではないでしょうか。
　ガセネタが集まってたいへんでしょうが。ガセネタも必要です。ガセネタと
ホンモノの見分けをつける研究をしないといけないからです。

[2004年11月20日 16時28分18秒]

お名前： 中村輝男　　

（発光現象の聞き取り調査を受けて）
１．なぜ迅速に調査しないのでしょうか。人の記憶は日毎に薄れて行きます。
２．新潟については来春に調査を再開するなんて・・・
３．阪神・淡路大震災の時の発光現象目撃者をいまだに調査しているなんて
    考えられないことです。
４．数年前に外国で起こった大地震の前兆現象の体験者に会うために海外出張
    するなんて、これも考えられないことです。
５．前兆現象を聞き取り調査するために全国を飛び回っておられるんですね。

なんか、考えてしまいます。いくら、論文作成のデータ収集とはいえ、地震予知
の命題から外れているのではないかと・・・。災害をもたらす大地震を徹底的に
調査する方が価値があるのではないでしょうか。
前兆現象を調査される研究者の方は、皆、この手法で調査されるのでしょうか。

うーん・・・・・・わからん

[2004年11月19日 3時43分33秒]

お名前： 中村輝男　　

上原様

＞ところで、日本には「地震予知専門」の学会や情報誌はあるのでしょうか？
＞ご存じでしたらお教えください。

この点は、私より、串田氏にお聞きすれば教えてくれると思います。
アドレスは、ｙ.kushi@nifty.ne.jp
です。

東京大学の佃助教授からの調査を受けています。興味がある方がいれば
ここに書込みます。

[2004年11月18日 19時57分25秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、
　ご説明どうもありがとうございました。情報網に徐々に広がっているようですね。
　筑波にはいろいろな研究所があります。私も地質や防災関係の研究所に見学や装置を
使わせていただきに行ったことがあります。最近は分野縦断的な研究計画も募集されてきて
います。でも実際にはまだまだのようです。地震発光は適したテーマだと思いますが、
片手間でやるには難しいということがあると思います。

　ところで、日本には「地震予知専門」の学会や情報誌はあるのでしょうか？
ご存じでしたらお教えください。

　しし座流星群の極大の時期になりましたが天気が悪いです。マックホルツ彗星は
最近見ていませんので、月が近づいてくるまでに見たいと思っています。

[2004年11月18日 18時36分56秒]

お名前： 中村輝男　　

新潟方向の空が曇ってきましたのでビデオ撮りを切り上げて事務所に帰ってきました。
一昨日の夜は透明度良好でしたので彗星捜索を行ないながら発光に注意していました。
マクホルツ彗星がずいぶん明るく大きく成長したのには驚きました。捜索終了後、新潟
方向の山並みを見たら谷川連峰が雪で真っ白でした。被災者の方達、寒いでしょうね。
避難勧告が一部解除されたとか・・・風を引かぬよう勇気を出して頑張ってください。

八ヶ岳の串田様に今回のことを報告したところ、懇切丁寧なお返事をいただきました。
私の目撃報告はＭＬで全国の地震学者に回っていて既に、このＨＰの書込みを読まれ
ていたそうです。串田氏の温かい人柄を感じました。

東京大学の佃助教授から、発光の発生位置の特定に関しての質問あり。発光源が一点
ではなく幅をもった範囲で移動していきましたし、発光色も白と黄が半々であったこ
と二連発があったこと、などを報告。新潟・東京間の運輸を頻繁にしている運送会社
にアンケート調査をお勧めしました。当方の手元にも目撃者情報がありますが、地震
発生直前や発生と同時のものばかりですし、私の見たものに関して、東京大学からの
アンケート調査依頼であれば、会社側も熱心に対応してくれるかも知れません。
関越道下り線を走っていれば、運転手のどなたかが必ずや目撃されているはずです。

上原様

研究者の論文云々についてのお話し。大学や研究機関においては、論文が研究者の
仕事の証であることは重々分かっています。私事、某省庁で行政技官の経歴があり
所管研究所のある筑波に幾度となく訪問させていただき、予算折衝のための研究内
容の把握や渡航事務などで研究者の方々のご苦労を認識させていただいたことがあ
ります。
ですから、研究テーマを地震前の発光現象や動物の異常行動に絞るとかは、地震学
界の現状では枝葉的研究に見なされ困難が付きまとうでしょう。しかし、地殻変動
の研究から直下型地震の予知が不可能であるなら、若い研究者の中で、勇気をもっ
て別の角度から責めてみるグループがあってもいいのでは、と思っています。
地殻変動の観測器械を地下２０００メートルに埋設するのに２５００万かかるとか。
器械の維持管理費用も大変です。更新時期を過ぎた器械も地下に多数埋まっている
そうで、予算不足で更新がままならないようです。大地震の前に機能を充分に果さ
なければ、何のために埋設したのかわからなくなります。小回りのきく研究姿勢を
望みたいです。

昨日、「東京に直下型地震が起こった場合の詳細な揺れ具合（１８ヶ所の震源想定）」
が公表されました。首都の中心部や湾岸が震度７になるとか・・・。

埼玉県の鴻巣市に防災センターがあり、地震体験機械があります。震度７は物凄い
揺れです。床に低姿勢で構えるほか何も出来ません。突然の場合は、火を止めるの
も無理です。照明器具・天井・梁が落ちてきます。家具の下敷きも考えられます。
新潟の被災現場を見に行って、震度７に襲われた東京を想像して、鳥肌が立ちま
したね。東京は壊滅的な被害が出ます。前にも書きましたような光景が現実にな
るかも知れません。フジテレビがお台場に移転して何年たちましたでしょうか、
報道関係の建物が埋立地に建つのは感心しませんよね。ビルは地下深い岩盤まで
基礎が通じていると言っても、震度７で周辺道路が液状化でズタズタになり孤島
同然になりましょう。

[2004年11月18日 4時28分26秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、
　引き続きおじゃまいたします。
　発光現象で、隣県からの観測で発光地点が測定できるという中村様の観測は
画期的な意味を持っていると思います。発生位置の特定は電波観測では簡単ではない
でしょう。ましてや遠くからの電波の発生原因の究明には限界があると思います。
地下の電位の観測もその地点にセンサがないと測定できません。この利点はいくら
強調されてもよいと思います。一方、電位観測や電波観測では、遠隔地で常時モニタ
できるという利点があります。一長一短のある相補的な観測として連携をとってすす
めるべきだと思います。

　発光現象が広い範囲で高電圧の発生によって放電が起こることによっているのなら
これを実験で再現ことは相当困難でしょう。しかし、鉱物に圧力をかけて発生電位を
測定するような研究ならすぐにできると思いますし、それをもとにしてあとはシミュ
レーションで再現することは現在の知識で十分に可能だと思います。素人なので良く
わかりませんが、地下の岩石の組成、電位の計算や放電現象の研究はすでに確立
されているはずです。
　シミュレーションの計算ができるというのと予知が実用化するというのの間には
まだ相当の距離があり道通しという感じですが、発光現象は「予知はできない」と
あきらめるのが賢明な選択でないことを示唆しているように私には思えます。

[2004年11月14日 9時23分52秒]

お名前： 上原　貞治　　

中村様、
　地震学界の研究状況についてご説明をいただきありがとうございました。
非常に参考になりました。研究体制というものについて考えさせられる点が多い
ご指摘であると思います。

　「地震学者を責めて良いか」、「税金でメシを食ってる」ということについての
中村様のご意見はその通りだと思います。私は「地震学を責めても仕方がない」と
は思ってはおりません。中村様のご批判を参考にしていただき、大いに改善して
ほしいと思っております。

　私は「地震学だけを責めてはいけない」と書きましたが、これは、地震学にかかわ
らずどの分野でも同様の（データ・論文云々の）問題があるので、私は地震学の分野
だけを一方的に責めるものではない、という意味で間接的な弁護をしたつもりでした。

　プロの天文学者だって「いつデータが取れるかわからない」新彗星発見の分野を、
ついこの間まで完全にアマチュアに任せていました。実は今でもそうしてくれるほう
が有り難いですけど、自動運転の望遠鏡の開発・実用によって、大量に論文が書け、
データが取れるようになったものだから、彗星発見の分野は、1990年代中葉以降、
プロの研究対象となってしまいました。自動捜索装置は、「地球に衝突する危険の
ある天体の研究」ということをひとつの理由にして予算獲得をしていますね。
地震予知の分野と皮肉に相関しているように思えますが、天文学と地震学の比較に
よって何かの示唆が得られるかもしれません。（彗星捜索に無理矢理つなげることが
できました。）

[2004年11月14日 8時11分20秒]

お名前： 中村輝男　　

石川様

発光現象を地震の予知に生かそうとする学者もいますし、その現象自体
を否定する学者もいます。過去に、権威ある学者が、発光現象などは目
の錯覚である、と公言されました。それ以来、発光現象を研究する学者
は影が薄くなりました。

発光現象も電磁気現象に含まれますから、人間活動による電磁気の渾然
とした空間から地震に関係するものだけをフィルターにかけて選別する
技術の開発が急がれます。大規模な岩石破壊の実験で何らかのデータが
得られるのではないでしょうか。ただ、数十・数百キロにもわたる断層
がひび割れしてずれるわけですから、規模が違いすぎます。大気を光ら
せるまでの岩盤破壊実験が可能かどうか、…。

本当に、第二次東京大震災について真面目に考えておかないと未曾有の
悲劇が起こりかねません。日々の仕事と生活に追われ、大地震のことな
ど考えたくない・今を楽しく暮らしたい、という方が大多数だと思いま
すが、新潟被災地を見に行って痛切に感じました。被災地の上に東京都
がそっくり乗っていたら…（驚愕）。

阪神・淡路大震災が午前５時４６分発生であったために、時間的には、
朝食の準備の前でした。そのため、火種が少なく風もなかったため延焼
時間が多くかかったので人々は逃げる時間がありました。中には家の下
敷きで焼死した人もいます。第二次東京大震災が夕方に起こったら、通
勤ラッシュ時に起こったら、東京は大パニック状態に陥ります。交通網
・ 通信網は寸断され、住宅街は火の海、湾岸一帯は多数のビルが倒壊、
・ 京浜地帯の石油タンク群が燃え、逃げ場がありません。東京大震災で
は火炎旋風が起こりましたが、第二次東京大震災では火の竜巻が何個も
発生するでしょう。火を噴く自動車が空を舞います。何もかもが燃えな
がら空中に吸い込まれ地面に落ちてきます。想像しただけでも恐ろしい
事態が待っています。
東京大学の（故）竹内均名誉教授が大規模な火炎旋風を予想しています。

地震学者は、多くの国民の命を救う意味でも、地震予知に全力で取り組
んでほしいものです。電磁気の専門家に参加してもらって予知技術の開
発、多様な分野の専門家と地震対策を推し進めてほしいものです。わた
しは、地震学は、最終的には地震の予知のためにある学問だと思ってい
ます。全ての学問は、人間を豊かにするため救うためにあります。人間
を救うことをしないで、地震のメカニズムを研究して何の価値がありま
しょうか、賞賛に値しません。

串田氏のやられている地震予知研究も電磁気の観点から考えておられ、
地震予知連絡会の権威が科学的な検証ができないもの、と批判されて
いますが、私は評価しています。天文に、地震に、ご夫妻で頑張って
いるのは素晴らしいです。

[2004年11月13日 14時2分42秒]

お名前： 石川　大介　　

東海大学のHPを見る限り、地震に伴う電磁気現象全般は、普遍的に発生するものとして
認知されていると見えました。
みかあき様のように、実際に目撃なさった方も多数いらっしゃったようです。
それとともに、ひとつ心配になりました。

もし東京などで直下型地震が発生するとして、その前兆としてこの種の電磁気現象が
発生したとき、大都市には光も他の電磁波も氾濫していますので、電磁気現象による
地震予知が可能になったとして、それを実際にとらえられるか、という心配です。
このようなことは、研究者の手だけではどうにもなりません。
この種の心配は、天体観測者など自然を深く観察している方面から大声を上げない限り
世の中には認知されないと思いました。

ところで、東海大のHP中に、「串田法」なる記述がありました。FM電波の擾乱により
地殻の電磁気現象をとらえる、とのことでしたが、この「串田」とは、『天文ガイド』
にしばしば登場されている、八ヶ岳の串田先生のことでしょうか？たしか、そのような
お仕事をなさっていると、同誌にて拝見したことがあります。
自然現象全体を理解する上で、天体観測を行うことには、天体を知る意外にも色々な
意味がある、ということを、あらためて実感しました。

[2004年11月13日 10時39分24秒]

お名前： 中村輝男　　

上原様

東京大学地震研究所には発光現象を研究している者はいない、という点ですが
それは広報からのメールでして、「新潟県中越地震の発光現象」スレッドの前段に
書きましたが、地震研究所付属の地殻変動研究センターには、佃助教授が発光現象
の調査と研究をされています。したがって、矛盾したメールをいただいたわけです。

地震学者を責めても仕方ない、とのご発言ですが、１９６５年に地震予知研究計画
を策定されて大幅な予算増を獲得した地震学界です。その時点での研究目標の一つ
に前兆現象を広く調査し地震予知に生かす、と謳われています。その前兆現象とは
地殻の動きのみに主眼が置かれ、地下水・空気中のイオン・発光・・・地震雲・動物
の異常行動の調査研究はなおざりにされ、一部の学者が細々と取り組んできたとし
か思えないのです。地震との関係が考えられないから、解らないから、手を付けな
いのでしたら税金でメシを食べている研究者として如何なものでしょうか。

地震の予知は不可能、と断言する学者もいます。しかし、表立って、それを公言す
ると予算が減らされるから本音はもらさず仕事をしておられるのが現状ですよね。

勇気ある研究者の台頭が待たれます。

[2004年11月13日 10時3分20秒]

お名前： 上原　貞治　　

みかあき様、
　情報をたいへんありがとうございました。地震のお見舞いを申し上げたいと存じます。
私は、目撃者でも地震学者でもありませんが、質問をさせてください。　
　空が光るというのは、地上にある物が光ってそれの反映で空が光るのでしょうか。
それとも、地上は光らずに上空だけが光るのでしょうか。区別が難しいのかもしれま
せんが、わかりましたらよろしくお願いします。


中村様、
　そうですか。地震研究所にも研究している人はいないのですね。
やはりさびしいことですね。
　こんなこと言っても仕方のないことかもしれませんが、プロの地震学者の
仕事をあまり期待してもいけないのかもしれません。メカニズムの研究は難しい、
観測データは滅多に出てこないでは何年研究しても論文になりません。論文を
書くだけが研究ではないと思いますが、プロの研究者は「論文書いてなんぼ」
ですから研究したいと思う人はいないでしょうし、それだけの知識を持った人を
データの出ない研究テーマに貼り付けておくことも出来ないのでしょう。これは
どの研究分野でもそうでしょう。地震学だけを責めてもいけないと思います。

　アマチュアあるいは他分野の専門家が地震発光の研究をして、直下型地震の予知に
見込みありということになれば、プロの地震学者が乗りこんでくると思います。
その時に中村様の観測が生きることを期待しております。

[2004年11月12日 21時14分35秒]

お名前： 中村輝男　　

みかあき様

新潟県中越地震の発光現象について、このスレッドの最初に、わたしの目撃
情報を書き込みました。それ以後、余震に関係する発光はないかと、晴れて
いれば一晩中、新潟方向の夜空をビデオ撮影しています。それと、発光現象の
目撃者捜しを様々なルートを通じて行なっています。

今回、あなたが貴重な情報を書込んでくださったこと、ありがたく思います。
地震発生以後、インターネット掲示板や運送会社などに発光現象の目撃者捜し
をお願いしてきましたが、二十人ほどの目撃情報が集まりました。

目撃者捜しをしていて思ったことですが、生活のこと・目の前の雑事に追われ
て空が光っても気付く人はほとんどいないのです。深夜便で新潟県内を走行す
る運転手さんは数百人いるかも知れません。ほとんどの運転手さんは、空が光っ
ても分からないと言われます。目線が下に向いていて空は視野の僅かの範囲だ
そうです。目撃者の方に聞いてみても、自分は見たのに両親や兄弟は見なかった
とか、同じ場所で同じことをしていても、気付く気付かないが出てくる。

あなたのように、本震で揺れている最中に空が光った、とか、光った途端に
大地が揺れ始めた、とか、光ってから数分後に地震が起こった、とか、目撃の
内容は様々です。わたしは３９時間前に１２回ほど、小千谷方向の空が光るの
を目撃しています。
重要なことは、たしかに発光があったという点です。
地震と発光現象は何か関係がある、ということです。

私は、全ての地震に発光が見られる、発光現象があれば地震が起こる、なんて
主張するつもりはありません。おそらく、間違った主張だと思っています。
空を光らせるための条件が揃った地震は多くはないと思います。その条件は
私が思うには、震源が地下の浅いところ・動いた断層が非常に面積が広い・
岩盤が割れると電磁波を出す性質の石が断層面に含まれる・発光がたまたま
夜間に起こる、などが条件が出そろった場合に地震発光が起こるのかも知れ
ません。これらは、地震の専門書を何冊か読んで推察したことです。

岩盤にひびが入り、そのひびが枝分かれし、新しいひびが伸展していく、そん
な過程で空が何回か発光する。ひびが断層ずれを引き起こす段階に至って、本
震となり空を発光させる。

岩盤の崩壊と空の発光がどのように関係しているか、そのメカニズムは解明され
ていません。研究は幼児段階です。

被災地の映像をみるたびに、この大地の上に東京があったら…、なんて想像して
絶句してしまいます。地震の専門書によれば、今現在、いつ、東京に直下型地震
が起こっても不思議ではないそうです。このスレッドの前段に書きましたが、
東京は地獄と化すでしょう。何十万人の命・数十兆円の損害・東京発の不況。
豆腐のような地盤に乗っている世界的大都市・東京、政・財・官・学が集中し
過ぎた東京、わたしが死ぬ（現在５２歳ですが）までに、地震で荒廃した東京
を見ることは確率的に非常に大きいと思います。

発光現象の研究が地震予知の道を切り開くカギになれば、と希望しています。

[2004年11月12日 20時55分9秒]

お名前： 中村輝男　　

前回は、急用ができたため放置的な投稿になってしまい失礼しました。

昨日、東京大学地震研究所からメールが届きました。
わたしが報告した発光現象について、地震研究所では発光現象を研究
する者がいないため、報告の保管だけさせていただきます、との事。

さびしい返答ですね…。

かの有名な寺田寅彦が、発光現象を研究する学者がいないのは発光の不
思議さ以上に不思議なことです、と科学随筆文で地震学界を批評してい
ました。現象を確かめずに机上で論じているのは学者ならずと…。

物理雑誌で「コップに満杯の水が入っている、少量の砂糖をゆっくりと入
れるとこぼれない、その理由を述べよ」という賞金付きの問題提示があっ
たそうです。この問題に全国の科学者から、事細かに素晴らしい理由を書
いた解答が多数届いたそうです。皆さん、如何でしょうか。

地震の予知について、日本の学者達は悲観的です。プレートのせめぎ合い
で起こる巨大地震は、微少な地殻変動を監視して本震の前兆たる微弱地震
をキャッチすれば前触れを政府に報告できるかも、と努力されている様子。
特に、東海巨大地震の周期性と絡めて観測されているようです。
しかし、地下浅い直下型地震は、お手上げ状態です。地殻変動なしに突然
に断層がずれる始末の悪い地震だそうです。

お手上げ状態でしたら、発光現象をもっと寛容な気持ちで研究されてもい
いのでは…。自然現象の事実を素直に捉えて研究すれば、何らかの突破口
が開かれるはずです。地下深くの岩盤破壊と大気の発光がどんな関係をも
つのか研究しなければ、いつになっても現象の仕組みが解明されません。

物理の基本は、物体は、なにかの状態変化があれば、必ず、何かの物理的
表現をする、という事。

頑張って欲しいですね、日本の地震学者さん。

[2004年11月11日 21時42分14秒]

お名前： みかあき　　

たまたま、空が光ったのでどうゆう現象かなと思い検索してたらたどり着きました。
当日は、たまたま私一人が外にいて家族は家の中だったので見ませんでしたが、
ちょうどぐらぐらとして、その後突き上げるような振動の時に山古志というか川口というか、
方向の空が全体に発光したようです、うちは長岡市内で市営スキー場からも1ｋｍくらいですが市営スキー場の職員も
そのとき空が光ったといってますし、外にいた人たちは結構の確立で空がボート光る発光現象を
見ているみたいですが、ここに書き込みしてある前兆ではなく、そのときに見ているみたいです、
私も電気のトランスがショートして光ったのかと1瞬目を疑いましたが結構の人が目撃してるみたいでした、
とりあえずこのようなことしか申し上げられませんがとにかく最大震度の時に空が日が光ったことは確か見たいです、
それではまだ余震の続く長岡よりの報告でした。

[2004年11月11日 20時57分47秒]

お名前： 中村輝男　　

関先生

過去の興味深いお話しを、なるほどと思いながら、拝見させていただきました。
南海大地震の時のお話しは、地震の真っ最中に岩と岩がぶつかり合って発光し
ながら落ちていったそうで、これは、火打ち石や研磨粉（反射鏡研磨のときに
研磨砂が互いに擦られて発光しますよね）と同じ現象でしょうか。わたしは、
光と熱と電磁気はエネルギーの形を変えた現象だと思っています。ですから、
地震で地中の岩が壊れると、エネルギーが、この三者の形で現れる。
とてつもない大きさの場合は、大気を光らせるまでの電磁気力が起こる。
新潟大学の先生が、わたしの目撃について、地電流が極限まで達したのでは
ないかと、説明されました。

ちょっと、急用ができました。この続きは次回に・・・・すみません。


地震に関係する発光現象は、直接のもの間接のもの、様々です。
専門家が目撃した例は全くありませんから、幽霊現象とかＵＦＯ目撃と混同される
傾向があります。いまだ、発光現象を非科学的なものと一部の科学者にみなされて
いることは残念です。まあ、人間は自分の目で確かめるまでは従来の考えにひきず
られますし権威ある方の一言で考えを変える場合もあります。わたしも自分の目で
新潟上空の発光を見て、地震と空の発光の関係に興味を持つようになりました。
専門家の方々が発光現象の謎をひも解いて、地震予知への扉を開いてくださること
を願っています。

[2004年11月10日 17時45分39秒]

お名前： 関　　　　　勉　　

中村様　掲示板拝見しました。過去長い間私の本を愛読してくださいました由、感激
しました。
　実は地震の発光現象について、長い間不思議に思っていました。しかしいま決して
解決したわけではなく、ふとしたことでその原因のたった一つについて耳にはさみました。
1946年12月のときの南海大地震で多くの謎の発光が報告されたそうですが、ある方が高知
市周辺のある宿にいたところ、午前3時ごろ烈震に襲われました。その人は二階の窓から
屋根の上に逃れようとしたところ、ガラス窓が一面に光ったそうです。窓の外を見る
と、庭にあった沢山の作業用の石ころが、盛んに光りながらぶっつかり合って、斜面を
下に転がり落ちていくところだったそうです。当時は夜が暗かったので、この光はかなり
遠くから夜空の発光現象として、目撃されたそうです。
　そう言えば私も木造の二階に居て地震に遭ったのですが、海鳴りのようなゴーっと言う音と
庭の木々や地物が激しくぶっつかり合う騒音に驚かされました。おそらくそれらの摩擦に
よって発光現象も起こったものと思います。電線のスパークがあったかもしれません。
しかしこれらが発光のすべてではなく、もっと他に大規模な大気の発光の原因があるかも
知れませんね。

[2004年11月8日 17時39分16秒]

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