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芸西天文台通信<2012年12月24日号>


C/2012 V4 - 幻のポン・ガンバール彗星

「幻の”ポン・ガンバール彗星」が登場しました。
 この彗星は最近C/2012 V4としてSWAN/SOHOによる太陽界隈のパトロールで発見されたものですが、ドイツのメイアー氏が1827年6月にイタリアと
フランスで発見された”ポン・ガンバール彗星”に軌道が似ていることを指摘しました。日本でも軌道の研究が行われ、かなり真実に近いことが分
かってきました。1917年、東京天文台にいた小倉伸吉博士が軌道を計算して63.8年の周期を得ていましたが、今回が初めての回帰らしく、周期は
188年になります。
 フランスのポンは生涯に28個の彗星を発見していますが、その多くはフロレンスの天文台で門番をしながら5cmの屈折で発見したものだそうです
(マースデン氏の話)。
 このポン・ガンバール彗星は早速に芸西天文台でも観測しました。緑がかった美しいコマで、尾は僅か。
 1927年には5〜6等星でしたが、今回は最大8.3等と関が眼視観測しました。
  
[C/2012 V4 (Pons-Gambart)]
C/2012 V4 (Pons-Gambart)





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