ホームページへジャンプ


芸西天文台通信<2006年5月1日号>


接近してきた73P/Schwassmann-Wachmann 3

 次は芸西天文台によるシュワスマン・ワハマン3彗星の観測値と写真です。従来のC核は堂々として、いつも同じようなしっかりしたコマを見せています。尾は20〜30分角の淡いものです。これに対してB核はまるで忍者のように姿をかえます。今はまたしっかりした丸い、そして明るいコマを形成しました。コマのガスが濃ゆくなったのでB核とAQ核の区別がはっきりしません。繋がっているように見えますが、測定はB核のつもりでだしました。最近明らかにまた爆発して明るくなったようですが、この後どのような姿になるのか、次の観測が楽しみです。
 彗星までの地心距離は0.1天文単位!、いよいよ来ましたね。
73P-C/Schwassmann-Wachmann 3
2006UT        RA (2000.0)   Decl.        m1
Apr.30.60938  16 41 15.00  +31 56 54.5   8.1     372

73P-B/Schwassmann-Wachmann 3
Apr.30.60139  16 00 57.52  +34 44 09.6   7.9     372

 なお光度は20cm屈折60xによる眼視光度です。G核は暗くなったのか一寸見たところそれらしいイメージはなく、側に15等くらいの尾を引いた暗い核が2つ見えます。何者かいずれ測定してみましょう。
 では次の芸西からの報告を楽しみに!


73P-B/Schwassmann-Wachmann 3
2006年5月1日 1時20分(J.S.T)から4分間露出
60cm F3.5 反射望遠鏡 Acros 100フィルム


Copyright (C) 2006 Tsutomu Seki.