● C/2002 C1( Ikeya-Zhang )の観測と写真 池谷・張彗星の観測です。 コマから噴出する尾が非常にはっきりとしてきました。次は芸西の60cm反射鏡による観測です。 CCDと写真ではセンターの取り方が違うのか、佐藤裕久氏の最新の軌道と3"ほどずれています。コマが大きいので測定の誤差が出始めました。IAUには出していませんので O-C を計算して悪いのは除きます。 2002 UT R.A(2000) Decl. m1 Mar.7.42240 1 13 50.49 +6 06 22.1 4.6 372 7.43632 1 13 51.96 +6 07 13.0 4.6 372 8.42451 1 15 35.48 +7 08 01.9 372 8.43142 1 15 35.97 +7 08 27.9 372 11.44924 1 20 20.76 +10.23 11.3 4.5 372 T.Seki写真1は3月7日19時10分、60cmで36秒の露出をしたもので、尾のディテールが比較的出ています。コマが小さいのでこれから肉眼彗星として捕らえるのは難しいでしょう。 写真2は最近の芸西天文台の丘から見た西方の下界です。いつか花山天文台で見た京都市の夜景を思い起こします。この光害は西に延々と約40Km離れた高知市付近まで続いています。1960年代の高知市の空のほうが余程良かった!今はどこへ逃げても光害の波はいずれ追いついてくるものです。 とっくに観測の終焉を宣言しても良いのですが....。 しかし、他に施設を持っていませんのでそうは行きません。今回発見されたC/2002 C1(池谷・張)もこの光害の中で観測しているのです。 開所した1980年頃、対日照の光で写真のカブリを心配したことが夢のようです。今は高知県の平野全体がこのように光っているのですから、余程山奥へ逃げない限り、どこへ行っても同じことでしょう。 |
(写真1) 池谷・張彗星 3月7日 19時10分 60cm反射鏡 36秒の露出 撮影:関勉(芸西天文台) |
(写真2) 天文台の丘から見た夜景 |
Copyright (C) 2002 Tsutomu Seki. (関勉)