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芸西天文台通信<2000年8月4日号>


 台風一過後の空は良く澄んでいます。8月4日の夕刻から天文台にやってきて新天体のパトロールを行いました。メインのテレスコープは60cm F3.5の明るい反射鏡です。一方流星パトロールに設置してあった第2観測室のマミヤプレス(90mm F3.5)が22時26分頃大流星を見事にキャッチしました。天の川を縦断した長い光跡で色は青から赤。マイナス4等級で、題して”銀河鉄道流星”。早くもペルセウス群の走りです。
 一方消滅中のリニア彗星はその後8月3日の夕刻にはもはや20cm屈折では見えず、60cmの写真では10.5等。非常に貧弱な雲霧状となり、4日には12.5等星でさらに小さな残骸となりました。フィルムの中では、かすかな現像ムラかと間違われるイメージで、もう焼き付けもできません。今頃はきっと宇宙のチリとなって消えたでしょう。村岡氏の軌道では周期が約5万年ですから、遠日点(オルトの雲?)から2万5千年ほど旅して消滅したことになるのでしょうか。

 [天の川に現れた流星]
天の川に現れた流星
2000年8月4日 22時26分頃
マミヤプレス(90mm F3.5)
芸西天文台 関勉




Copyright (C) 2000 Tsutomu Seki. (関勉)