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2000年10月号 <マウナケア山頂の天文台と星空>


 10月はオリオンやスバルが美しいですが、今まで何回か掲載しましたので特に取り立てて言うほどのものはありません。今回はスバルでも、天文台のスバルの写真を紹介しましょう。
 8月の中旬にマウナケアへ上った時、夜は真冬の寒さでした。4200mの頂上から北西に見える天文台群の上に輝く星達も平地では見ることのできない生き生きとした力がありました。左からすばる、ケック1(赤い灯がついている)、ケック2と連なるドームの向こうは雲海で、その向こうにマウイ島のハレアカラ火山(3055m)がくっきりと見えています。山頂に白い火がぽつんと1つ。そしておおぐまの北斗七星のアルファー星から数えて4つの星がドーム郡の右に落ちかかっています。マウナケアの山頂には肉眼でもこんなに沢山の星がありました。恐らく一生に一度の良いチャンスであったと思っています。南天に輝く満月ほどの明るい天の川も一生忘れることはありません。1950年代にチェコのタトラ山中の海抜2600mの気象台で、A・ムルコスがホウキ星の捜索をやっていましたが、北ヨーロッパの山中でもきっと素晴らしい星でその美しさを満喫しながら作業を続けていたことでしょう。マウナケアでは一晩で何かが発見されそうなもの凄い星空でした。夜のマウナケアの山上に立つことの出来たことは奇跡で、いずれ私の連載ノンフィクション劇場『ホウキ星と50年』に書きます。


マウナケア山頂で
2000年8月19日 午後9時
50mm F1.4 EXP 5 ISO400


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Copyright (C) 2000 Tsutomu Seki. (関勉)