思い出の彗星
レビー・ルデンコ彗星
C/1984 V1 (Levy-Rudenko)
Levyさんの最初の発見です。
レビーさんは後、シューメーカーさんとのコンビで多くの彗星を発見することになるのですが、なんと言ってもこの彗星は私が芸西天文台で仕事を始めて間もない頃の出現で、最も印象に残っています。それにコダックのテクニカルパンを使用した最初の撮影でもあり、私には忘れられない彗星です。テクニカルパンはそれまでのコダックの高価な103a-O等のプレートに代わって多く使用されることになり、芸西での沢山の小惑星の発見に貢献する事になるのです。
このレビー・ルデンコ彗星は発見後の間もなく1984年11月16日と17日に20cmの屈折鏡で覗いたところ、どちらも10等星で3〜5′のやや拡散したコマをもっていました。
余り知られていませんが、当時の山本速報 2029によると11月13日に日本でも独立発見者がいたことになっていますが、報告が遅れたためか命名されませんでした。
1993年に発見された第9番目のシューメーカー・レビー彗星は分裂した沢山の核が次々に木星にぶっつかって行くという見事な天体ショーを見せてくれました。
C/1984 V1 (Levy-Rudenko)
1984年11月17日(J.S.T)撮影
60cm反射鏡 TP6416フィルム 5分露出
Copyright (C) 2005 Tsutomu Seki. (関勉)