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思い出の彗星

クロムメリン彗星
27P/Crommelin

 1956年10月06日、午前4時、15cmコメットシーカーの視野に映った10等級の彗星は28年前に現れたクロムメリン彗星であった。
 再発見者のチェコのパジュサコバ女史はスカルナテ・プレソ天文台の人であったが、それ以外に日本で本田實氏と関の二人が独立発見していた事は意外と知られていない。
 思えば1928年10月、当時水沢にいた山崎正光氏が発見し、約1ヶ月遅れて南アフリカのフォルベス氏が発見して山崎氏の発見を確認した形となったが、どういうものかマースデン氏の有名な彗星カタログには、”ヤマサキ”の名は無い。彼はこの発見によってアメリカの太平洋天文学会からドノホーメダルを授与されているのである。もっとも、この彗星が周期彗星であって「クロムメリン」の名が与えられたのはそれから後のことであった。
 1984年の同彗星は夕方見えた。7〜8等級の明るい円盤状で尾は見えなかった。
 次は2012年頃また回帰して来ることになる。


1984年2月29日 20時30分(J.S.T)から10分間露出
60cm F3.5反射鏡



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